[前]夜空舞う、銀の蝶
2
(…よし、)
確かめよう、おじいさんの
正体を。
ツナと私はお昼寝の時間(この歳で、どうかと思うけど)。
奈々さんはお買い物。
…今なら、聞ける。
横で、気持ち良さそうに寝ているツナの髪をゆっくり撫でると
ツナの口許が少し綻んだ。
音を立てないように、部屋を出て
家光さんとおじいさんが話して居るであろう、リビングへ。
───「…だね」
「えぇ…」
…たぶん、ツナについて話してるんだ。
ギィ…
「!」
「…」
ドアを開ければ
驚いた顔の家光さんと、
わかっていたよ、と言わんばかりの顔のおじいさん。
…やっぱり、彼は…
「な、なーんだ、蝶ちゃんか。どーしたんだ?今は昼寝の時間だろう?」
「確かめたい、事が…あって…」
おじいさんの方へ向き、深呼吸をする。
確かめたい事を、聞く。
「ボンゴレ九代目、ティモッテオさん…
…ですね?」
静かに、確実に、言葉を発する。
…結構、緊張するんだよ。
家光さんは顔が険しくなってきたけど、おじいさんは…
変わらない。まるで、わかっていた…みたいに。
「…あぁ、如何にも。
私が、ボンゴレ九代目だ」
(ボンゴレ九代目)
(…言わなきゃ、彼の事を)
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