短編小説
リク:出ない出ない(大スカ)
公衆便所/大便排泄/便秘/サラリーマン
小汚い公衆便所の中、和式便器にまたがって、小奇麗な顔を歪めている。
スーツのズボンを膝まで下ろして、むき出しにされた尻をプルプル震わせて、時折うーん、と唸り声すら発していた。
どう見ても大便を排泄しようとしている風景だが、彼はもう10分近く、同じ体勢だった。
そして、尻の下にある和式便器には、全く便塊が見当たらない。
ひどい便秘で腹痛を起こし、こうしてトイレに入ったはいいが、カチカチになった便は一向に出てくる気配がなかった。
それでも絶えず腹痛があって苦しく、昼休憩で時間に余裕があったので、こうして気張り続けているのだが。
「出ない……」
ぽつりと呟き、もう一度唸りながら腹に力を込める。
「は、あぁ…ッ」
しかし、プルプルと尻が震えるだけで、ぱっくりと開いた肛門からは、これっぽっちも大便が出てくる気配がない。
柳眉な眉をひそめて、きれいな顔を歪めた彼は、頬を赤く染めながらおずおずと手を後ろに回した。
そして、ゆっくりと両手で尻たぶを開き、もう一度、ぐっと息んでみた。
さきほどよりも大きく開いた肛門が、ヒクヒクとけいれんするようにうごめき、黒い塊が少しだけ頭を出した。
「ふぅ…、う…ッ」
ブルブルと全身を震わせて、彼は顔を真っ赤にしながら必死で息む。
すると、ようやく黒い塊が肛門から転がり出た。
とはいえ、1センチもない塊だが、それでも大便に違いはない。
「はあ、あ、あぁ…ッ」
息みすぎて息切れしながら、彼は便器の中を覗き、黒い塊を見つけて、はにかむような笑みを浮かべた。
それから再び呼吸を整え、両手で尻を開きながらもう一度息んだ。
ブ…ッ、ブブッ
おならが出た後、大きな塊が動く気配がして、ますます息む。
ニチニチ…、ブブッ、ブリッ
ゆっくりと顔を出した塊は、随分といびつな形をしている。
水分が全くないせいでガチガチになったモノは、なかなか動いてくれないが、それでも少しずつ、外へと動き出している。
それがわかったので、彼は息みながらも更に尻を押し広げた。
その瞬間、ピリッとした痛みがあって、思わず力が抜けてしまう。
すると、あっという間に出掛かっていた塊が引っ込んでしまった。
「うぁ、あ…ッ。ひ…、いッ」
もう一度息み、痛みを感じても更に踏ん張った。
すると、ようやくニチ、ニチと塊が動き出す。
そして、大分時間が経ってからようやく、ボチャン、と便器の中に大便が落ちた。
「出た…!」
嬉しそうに笑いながら思わずそう言った彼は、更に必死で息む。
栓になっていた塊が吐き出されたお陰で、多少はスムーズに排泄できるようになっている。
ブリブリッ、ブブッ、ブボボッ、
それでもまだカチカチの便は、あまりスムーズとは言えないゆっくりさで、彼のアナルを擦っていた。
肛門は大きく押し広げられ、歪な形をしたモノが、ゆっくりと吐き出される。
ボチャン、ボトッ、
大便が途切れるたびに水音がして、便器の中は黒い塊がいくつも落ちている。
それを一度水で流し、彼は再び息んだ。
そろそろ便が軟らかくなって来ている。
後はもう、勢いに任せて軟便を吐き出すだけだ。
「ふう…、ウッ」
再び腹痛に襲われて呻きながら、彼はまた息んだ。
ブリブリブリッ、ブボボッ、ブリュリュリュルルッ、
ビチビチビチィッ
ボバッと弾けるように、軟便が勢いよく肛門から噴き出した。
便器があっという間に茶色く汚れ、いくらかははみ出してしまう。
けれど、もはやその勢いを止める事はできず、彼はただ、壊れたように肛門をひくつかせて軟便を吐き出すしかできなかった。
一体どれほどの時間、そうしていたのだろう。
気がついた時には、腹はすっきりしていて、便器の中はドロドロの大便が所狭しとはびこっていた。
そして、少量のはみ出た便が、床を汚している。
はあ、と気持ちよさそうにため息を吐き出し、彼はトイレットペーパーで丁寧に尻を拭う。
そのついでに、汚れた床もきちんと拭いた。
それから下着とズボンを引き上げ、水を流した。
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