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VIOLENCE LOVE
『危険人物要注意』



「はぁ………」

公園のブランコに座り、ゆらゆらとゆれながらため息を吐く。

まさか、こんなところで平和島静雄に邪魔されるなんて思ってもみなかった。

…なんで平和島静雄と喧嘩しただけでこうもバイトが出来ないんだろ…

その考えだけが頭の中を行ったり来たりする。そしてその先には必ず、
『平和島静雄=危険人物要注意』
という看板に突き当たるのだ。

ぼんやりした中、ジャリっと砂を踏み、人が近づいてくる音が聞こえた。

「…となり、いいすか?」
「…どうぞ」

近づいてきた男が声をかけて来たが、ぼんやりとしながら適当に答える。今はそれどころじゃない。バイトが先だ。

色々なバイト先がかかれたメモ帳を取り出し、今日、面接してきたバイト先をグジャグジャとペンで引っ掻き回す。八つ当たりがしたい訳じゃないのに、泣きたい訳じゃないのに目が霞んでくる。

「バイト先とか…探してんのか?」

タバコの匂いが鼻についた。
隣のブランコで揺れながらさっきの男が話しかけてくる。
はっとして、メモ帳を慌ててポケットに押し込んだ。

「いや…その……………!?」
「驚くこたぁねえだろ…もしかして気がついてなかったか?」


首をかしげてちょっと困ったように訪ねる男は、

見たことのあるバーテン服とサングラスをしてタバコをくわえていた。





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