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結界師
正Xチビ良 早く大人に
「兄ちゃん!待ってよ!!わっ!!」

バチャ!!

雨の中の二人のお使い、カッパを来て追い掛けて来ていた弟がこけた。
自分の手には傘と買い物袋。
手を差しのべられないもどかしさにかられたが「大丈夫か?」と屈んでしゃがんでぐずっている弟の顔を覗き込んだ。
『泥だらけだな。』
「良守、顔拭いて。」そう言われて大人しく立ち上がり顔を雨で濡れている袖で拭いたり手で拭き取ったりした
「泣くなよ、家に帰ったら一緒に風呂に入ろっ。な!」
「うん!!」家に帰ると風呂はもう出来てるから良守と一緒に入って来て欲しいと父から言われた。
「良守、おいで。」
「兄ちゃん、待って待って。」こけた拍子にカッパの隙間から入り込んだ泥水は見事に弟の小さな服を斑にしていた。
「はい。服脱いで。」湿っていてなかなか



脱ぎずらそうにしているので上から引っ張ってやる。
服を脱ぐと我先にと湯船につかろうとする良守を後ろから捕まえてイスに座らせる
「兄ちゃん!早く入りたい!!」
「ダメ、汚れたまま入ったらお湯が汚れるだろ?」
「…うん。」
「後で父さんとかも入るんだから。じっとしてろよ、良守。」
手の平でシャンプーを泡立てて柔らかい良守の髪を洗い出す
「下向いて、目ーつむってろよ。」
「うん。」  ワシワシ  「兄ちゃんの手気持ちい」「……、そう。」洗い流した、体も洗ってやって先に湯船に入る様に言ったが、「次は兄ちゃんの事洗ってあげる。」などといい始め、背中をごしごししてくれた。
一緒に湯船に入った。
弟をまたの間に座らせて、タオルでタコを作って楽しませた。
良守は空気で膨らんだタコを潰すのが好きだ、潰したらまた作ってやる。

でも上せる前に出る様に促す。




夕食事後自分の部屋に戻ると何故か布団上に良守が寝転がっていた。
「良守、何でここで寝てるんだ。わっ!」
顔を近づけていると体に抱きつかれたまま布団に倒される、さながら木につかまるコアラだ。「良守??」目をつむっている弟の前髪をサラリと触る
「兄ちゃん、好き。」




『寝言で良かった、面と向かって言われてたら理性がなくなるだろうし。』
「…早く大人になれよ、良守。」
『そうじゃないと、手も出せない。』

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あきゅろす。
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