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書く ―CHの二次小説を扱っていマス。
デート
昼下がりのカフェテラス

「ありがとねミック。今日誘ってくれて。あんまりこういうとこ来ないから、すんごく楽しい」

ニコっと天使のような笑顔を見せた彼女。


「こんなことで喜んでもらえるならいつでも誘うよ。カオリ」
と笑顔で返すと

「ありがと。」

彼女は目の前にあるパスタを口に運んだ。


「おいしー」
目をまん丸にして、子供みたいに喜ぶ仕草が可愛いくて

「ふっ」
思わずこっちまでつられて笑ってしまう。








しかし、なんでこんなデートをしているのかというと







「映画ぁ!?カオリと二人でぇ!?オレ、パース」
興味なさそうに愛読書を眺め続けるリョウ。


「悪かったな私が相手で。言っとくけど私だってアンタと二人で映画なんてゴメンだからね!!


…という訳だから、ミックせっかくのチケットゴメンね。」


俺とカズエで見に行くはずだった映画。あいにくカズエの仕事で見れなくなってしまった。
代わりに二人でどうかと言ったとたん…これだ。

相変わらず素直じゃない二人だこと。なんなら




「そーだ。カオリ。二人で見に行かないかい?チケットもったいないし、どうかな?」


チラッとカオリはリョウの方を見た。そんな様子を察したか


相変わらず愛読書から目を離さずリョウは

「良かったじゃん。行ってくればぁ香ちゃん。デートなんてなかなか誘われないしーもったいな」

ドコーーン

最後まで言葉を待たず、彼女のハンマーがリョウに炸裂した。見事な潰れっぷりだ



「行くわ。ミック。リョウのバカはほっといて楽しいデートにしましょうね」







リョウ、俺は見逃さなかったぜ。
お前の一瞬見せた、つまんなそうな顔。









「どうしたの?ミック、なんか可笑しかった?」カオリはいつの間にか、デザートのケーキを口に運んでいた。



「…いや。なんか今頃、素直になれなかった自分の愚かさを後悔してる男の顔を思うとつい…」


「…?」

カオリは何のことか理解できない様子


「いや、何でもないよ…。カオリが美味しそうにご飯を食べてくれるから嬉しいんだ」



「…そう。だって美味しんだもん」

笑顔を向けた彼女はやっぱり可愛くて・・・



アイツの残念そうな姿が映し出された
濃いブラックコーヒーを、飲み干してみたら香ばしくて苦々しい味がした。


☆☆☆☆☆
ミック視点で書いてみたいじらしい二人(笑)




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あきゅろす。
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