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小さな頃から(↑で読めない方用)
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「風邪はもう大丈夫?」


「うん、もう全然平気だよ。」


心配そうに尋ねて来る日向へと返事をしながら、佑樹もまた心の中で安堵の溜息をついていた。


本当は、全然平気なんかじゃ無い。


だけど亮から切られるまでは『親友』でいたいから、必死に平静を装っている。



『忘れて』と言った。


佑樹にとっては一生忘れる事の出来ない出来事で、きっと亮だってあれを忘れる事なんてすぐには出来ないだろうけれど、自分が忘れたフリをして普通にしていれば、いつか亮も一時の過ちとして記憶の片隅へとしまい込んでくれるだろうから。



亮は優しい。
だから自分の行為を拒絶しなかった。
だから今、彼は動揺を隠せずにいる。
ならば自分は出来るだけ普通でいようと佑樹は思った。


真っ直ぐな性格をしている彼がこれ以上悩まないよう、普段通りに振る舞えば良いだけだ。


行為の途中キスをしてくれた理由も、たった今、唇に触れて来た意味も深く考えてはいけない。






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あきゅろす。
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