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【 人間万事塞翁が馬 】
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「えー。なんか非常に理不尽な形で級長に就任いたしました。
改めまして瀧廣大介です。やるからには妥協しないのでよろしく!!」

そういえばクラス中から大きな歓声が上がった。(特に女子なんて目をハートにして惚けている)

「・・・・・・同じく。副級長の北川です。」

俺が続けてそう言えばお情け程度に拍手の音が響いた。特に興味は持たれていない!!
最高じゃないかね!!目立たず騒がず!!風のように自由に生きていこうじゃないか!!

「北川ー、もうちょっと愛想よくしろよー」

「残念ながら先ほどを持ちまして売り切れましたのでね」

すっかり俺たちに仕事を丸投げした担任・和泉は予備の椅子に気だるげに座ってそうぬかしやがったが、またも鮮やかなスルーを魅せる俺。素晴らしい。
第一俺はスマイル0円なんて無駄なサービスはしない主義だ。するなら断然金を取るってもんだ!

そんなこんなで委員会・学級での係決め云々。
入学式の初日からなんて面倒な!!

まあ面倒は全て大介に押し付けて俺はのんびり板書と記録に専念している。
表に出てみんなの前でなんかするよりは、影でひっそりと気ままに動きたいというタイプなのでね!

案の定というか何というか、大介はやはりそういうのを仕切るのが上手かった。

笑顔でその気にさせ、いー感じに全てを納めてくれるっていうのかな?
・・・まあ言い換えるならば腹黒い感じ?いや、どうした、睨むなよ大介!!

「んーじゃまあ!そんな感じ!?とりあえず、1年間は嫌でもみんなこのクラスなんだし、
みんなで仲良く楽しく、頑張ろうぜ!!」

んなっ!?と大介が言えば男も女もおぉー!!と盛り上がった。
なかなか雰囲気の良い、ノリの良いクラスじゃあないかね、うんうん。

「おーおー。お前たち、盛り上がってるねー!若いね、青いね、青春だね!!」

そういって再び教壇に上がってきた和泉。・・・いたのか和泉。
残念だがあんたがいなくてもこのクラスは大丈夫なようだぞ。

「ってなわけでー、瀧廣と北川はお疲れさん。初の仕事だったが上手くやってくれたなー!
ほら、みんな!拍手拍手!!」

パチパチパチ!クラス中から拍手が巻き起こる。
うーん、和泉も和泉でなかなかノせるのが上手いようだな。

「はい、んじゃ二人は席ついてー。んー、今日はこんなもんかねー?
最後にもう一回確認な!!明日は授業なし!校内案内とオリエンテーション、
それと早速だが委員会の集まりがあるかな。
あー部活見学は来週な!前二日が部活見学、後三日が部活体験なー」

んじゃー今日は解散!

ふえー、やっと終わったぜ!!授業も来週からだしなーラッキー!!

さて。ちょっと早めに終わったみたいだし、遥香の御迎えにでも行きましょーか!!

「んじゃーな、大介!また明日〜」

「おーまた明日、じゃねぇ!!ちょっと待て!!
お前には言いたい事やら聞きたい事やらがいっぱいあ」

「まーまー、これから長い付き合いになるかもなんだし。気長にいこーぜ!ってなわけでお先!!」

ちょ、待てよ!!なんて流行らないセリフをぬかす大介を無視して俺は教室を出た。


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あきゅろす。
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