あんたらしいよ(笑)
3
行ったり来たり。じっと見つめては目線をはずしたり。財布の金を数えては鞄に戻したり。そんなことを繰り返す俺はちょっと不審かもしれない。ましてここは、有名な洋菓子店の中。いい加減、店員の女の子がチラチラと目をやるようになってきた。…腹を決めろ俺、俺は出来る!
「あの」
「はい」
「バウムクーヘンを…1本ください」
「…あ、お1つですね?1つ1000円に…」
「あ、違っ…あのっ…えと…」
「?」…言え、俺!!
「1本、…カットしてないヤツ、1本ください…」
唖然する店員。
真っ赤になる俺。
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