#04
「どうって?」
「だからさ、可愛い〜とか、綺麗〜、とか?何でも良いからさぁ。」
加持はどうして嘉藤がそんな事を言い出したのかが分からなかった。
突然の質問に疑問を抱きつつ、一応考えてみる。
作間のことを脳内で思い浮かべ、暫く空中に視線を漂わせた。
「……懐かしい、」
「は?」
「だから、懐かしいって感じ。」
「それだけ?」
「まぁ…、そうだな。」
感じた事を素直に告げれば、嘉藤は盛大な溜め息を吐いた。
そして次の瞬間にはダメだこりゃーと頭を抱え始める。
一体何がダメなのか加持には理解出来なかった。
「作間から何かを感じない?」
「なにか…?」
「だからっ!!!!!ビームだよビーム!!ビンビンビーム出してるじゃんかよ!!!」
「…はぁ?」
嘉藤の言う事はハチャメチャ過ぎて、聞いた所で全く理解出来なかった。
どう見ても人間である作間からビームが出ているようには思えないし、そもそも嘉藤が何を伝えたいのか、話の内容が見えてこない。
嘉藤の頭を心配して、今度は加持が盛大な溜め息を吐いた。
「お前は馬鹿か、」
「いやいや、加持ってば鈍感過ぎるから。ここまで言ったら分かるだろ。」
「…いや、分かんねぇよ。」
「…じゃあ言うけど…作間さ、絶対に加持の事好きだと思う。つーかあんなに分かりやすく好き好きってアピってる奴初めて見たわ。つーか気付かないお前に焦ったわ。」
「……マジで?」
加持は本気で驚いた。
確かに転校してきてからというもの、作間が加持に「構って」とでも言うように近いてくる機会は多かったが…
まさか恋愛感情からくる行動だったのか…?
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