Story
夏目友人帳パロ(斑→レイコ)4 ※ちょっと原作沿い
「あなたの背中って、やっぱり予想どうりフカフカなのね」
………
「そんなに寄りかかるんじゃない。重いだろう。」
「いいじゃない。とっても気持ち良いわ?」
そういうことではないだろう……
“気に入った”そう言ったその日から、彼女……「夏目レイコ」は毎日その木の下に来た。
毎日来て、話しかけられるから答えてやっていたら妙になつかれてこの様だ。
「………お前、毎日ここに来るが、人の知り合いはいないのか?」
あのレイコが珍しく黙った。なにか地雷でも踏んだだろうか?
「……―――――私が、“気持ち悪い”んですって。」
「…何故だ?」
今までと違う雰囲気を出すレイコは、なんだか知らない者の様だった
「妖は私以外の人には見えないから、話してると独り言の様に思えて、“変”だって。」
笑えるな。そんなことで悩んどったのか。
「お前、そんなに脆い女だったか?」
「何が?」
「私の知っているおまえは、人の縄張りを荒らした上に「気に入った」などという意味の分からんことを吐くあげくに、そいつを枕にするような図太い女だったぞ。」
そうだ。おまえはもっと強い女のハズだろう?
「……っふ、」
口に手を当てて、少し頬を赤くする
「あっはははは!!そうね、そうよね!」
人の発言を聞いて、何やら意味の無い爆笑をひとしきり終えたレイコは、嬉しそうにこう言った
「ほんと、面白いわね、斑は。」
名前で呼ぶんじゃない。何か力を吸われそうだ。
私の声を聞いて再び「あははっ!」と笑ったレイコは、最後にこう言い残してった
「ばいばい、にゃんこちゃん。」
どこまでけったいな女なんだ。
にゃんこちゃんだなんて、ネーミングセンスを疑うぞ。それならまだ斑の方がましだわ。
「わかったわ。次からは、そう呼ぶわね。」
子供の口約束だと思ったよ。本音だ。
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