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世界の平和は甘い物を食べる事から始まるのだ
甘い考えは全ての原因になりうる
















その日の夜。
仕事で取り込めなかった洗濯物をしまっていたら、沖田くんに貰ったらしいリボンが飛んで行ってしまった(俺の物って書いてあった。)(沖田くんにつけてって言われたけど貰った記憶がない…)
とりあえず取りに行かなくちゃどうしようもない。
みんなには一人でいるなって言われたけど…まあちょっとなら、ね!

そう思い階段を降りると、リボンはひらひらと宙を舞い、一本先の十字路に落ちた


『あーよかった。』


そう言って拾おうとすると、私の手の上に男の人の手が重ねられた


『っ!………って沖田くんじゃないですか』
「なんでィ、俺じゃ悪いってかィ」
『…沖田くんでよかった』
「な///」


かわいい事言うじゃねぇか。
そう思う俺とは反対に、華は不安そうな顔をしていた


「その顔。」
『え?』
「悩んでるだろィ?なんかあったら呼んで下せェ。いつでも駆け付けますぜ」
『ふふふ、ありがとう』

「総悟ー!なにしてんだ、帰るぞ」

「すいやせん華、本当なら万事屋まで送りたい所なんですがアホの土方が呼んでやがるんで今日はこれで。気を付けて帰って下せェよ?」
『うん!ありがとう!』


では、と言って沖田くんは帰って行った。
本当に、沖田くんは私を安心させてくれると思う。始めて会った時だってそうだった。
そういえば早く帰らなくちゃと思い方向を変え家…もとい万事屋へ向かった
すると後ろから走って近付いてくる足音。
もしや沖田くんかと期待して振り向くと、そこには全身真っ黒な男達がいた


『な…………っ!………』


その中の一人に口元に手ぬぐいを当てられた。
薬だろうか、甘い香りがする
抵抗すると、両手を押さえられてしまった
(助け…て……)
それから私の意識はどんどん遠ざかっていった。





*****





「華ー、まだ洗濯も…の……」


いつまでも戻ってこない華に痺れを切らし扉を開けると、そこに洗濯物を取り込んでいたはずの華の姿はなかった


「………華?」
「どうかしました…」
「華ー、お腹空いたア…ル」


どうやら華がいないという事実に2人も気付いたらしい。まさかとは思うが、まさかなんだろうか。


「まさか…将軍様が?」


新八も俺と同じ事を考えていたみたいだった。そうなればするべきことはひとつ。


「「「探そう!!」」」


*****


それから俺たちは辺りを探し回った。
スナックお登勢、隣のヘドロさんち、団子屋…
だがどこを探しても華の姿はなかった。


「なにしてるんですかィ万事屋」
「サド!!」
「華知らねーか?」
「沖田さん知らないでしょう…」
「華?華ならさっき話しやしたゼ?」
「「「まじでか!!!」」」
「どこで!?」
「そこの十字路」


それを聞いて俺たちは猛ダッシュした。そして辿り着いた十字路。そこにあったのは、無残にこぼれ落ちた金平糖だった


「…まじ…かよ」
「銀さん見てくださいコレ」


新八に渡された物は、きれいな布の切れ端だった。
それを見て、嫌な予想が真実へと変わってしまった。

華は…将軍に連れ去られた


「なんだってんでィ、いったい」
「将軍に、誘拐された」
「誰が?」
「………華」
「なんだってィ!?!?!?今すぐ局長に連絡を!!!」
「待て。この事は、あまり広めるな。お前が信頼を置けるやつだけにしてくれ」
「でもっ!」
「…なにがなんでも華を取り戻す!迷惑は、かけたくねぇんだ。あとから華が気にすんだろ?」
「………そうですねィ。じゃあ、行きますか旦那、姫君をお迎えに。」
「…あぁ。」





暗闇の中での約束。
一旦支度をし、またここに集合する事になった

絶対に将軍の所に華を行かせない
例え打ち首になろうとも、華を取り返す。
そしてまたいつもの様に毎日みんなでご飯を食べる、そんな生活を送るんだ。

さあ始めようか、決戦を。













(やっぱ打ち首はやだ)(何の話ですか)

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あきゅろす。
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