お題
1
黒い、黒い、汚い…
なあ知ってるか、頼斗
俺は心の中に獣を飼ってるんだ。黒い、獣
お前は強い、誰よりも
気高くて、例えどれだけの奴に虐げられても
その
綺麗な心は汚れなくて
「頼斗、」
「………響?」
なのに
俺は黒くて、汚くて
そんなお前を
俺が汚してしまいたい
ぐちゃぐちゃに、してしまいたい。
そんな気持ちと戦ってる事、気付いてるか?
………頼斗なら気付いてるんだろうな。
けれど俺を突き放さないお前は、優しすぎる
こんなに汚い俺なのに
こんなに綺麗なお前を愛してる、なんて
なんて、滑稽
なんて、無様
なんて、身の程知らず
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