だってそういうことでしょう
おしおきの時間・前半※(C×Y)
ひみつのおはなし続編。
千里×佑真
媚薬/放置プレイ/目隠し/緊縛等
「さて、どうしようか?」
正座で座らされた俺の正面。
千里さんはベッドに座ってにこりと、営業マンのお手本になるくらいの綺麗な笑みを浮かべて言った。
千里さんがこんな笑みを浮かべる時、ろくな事が起こらない。
・・・最悪だ。
「ごめんなさい」
言ってはみたものの、どうせ許してはもらえないだろうって事はイヤと言うほど分かっている。
別に、怒ってなんかいないくせに。
千里さんにとっては俺と春樹のじゃれあいなんか口実に過ぎない。
千里さんは、笑った。
「オシオキしなきゃ。だな」
目隠しされて、手首はまとめて頭上に拘束されて。
ついでに膝を持ち上げたままパイプベッドのヘッド部分に繋がれてしまえばもう身動きなんてとれない。
何故か趣味とかで
靴下だけは履かされたまま、全裸。
「オシオキなのになんで、勃起してんの?」
くすくすと千里さんに笑われる。
股間に視線を感じる気がして、俺は羞恥に頬を染めた。
千里さんに開発されきった身体は正直だ。
隠す事すら出来ないこの状況に、モノは期待で固くなっている。
「オシオキだっつってんのに。いつからこんな淫乱になったんだか」
千里さんは呆れた声音で言いながら、俺のモノをピンと指先で弾いた。
視覚を防がれているせいで予知すら出来なくて、突然の刺激に腰が跳ねる。
これから、何をされるんだろう。塞がれた視界では千里さんがどんな表情をしているかすらも分からなくて、不安でどくんどくんと心臓の音が煩い。
・・・・っ
不意に胸の突起に、ぬる、と何時もとは違う感触が触れた。
「ひっ、な、何、コレ」
「イイモノ」
思わず聞くが、千里さんはそれだけ言ってはぐらかす。
冷たい。
何かを塗りこむみたいに、指が円を描く。
ローションとは違う、粘着質な、多分クリームか軟膏みたいなもの。
乳首に何度もしつこく塗り込んだ後、千里さんは固くなっているモノにも指を滑らせた。
「頑張れよ」
そう言いながらモノ全体と、尿道の先にもグリグリと何かを塗り込んだ。
その時は頑張れ、の意味は分からなかったけれど、
その答えはすぐに身をもって知ることになる。
「や、なに、コレ、!!」
千里さんが触った場所が、あつい。というより、かゆいくらい。
時間が立つにつれじんじんと疼くような痒みは増していって、勃起したモノは痛い位だ。
重点的に塗りつけられた尿道からはたらたらと、触ってもいないのに先走りが溢れた。
視線を遮られているせいで、何時もよりも何倍も過敏に意識が痒い場所に向かう。
傷みならば耐えられる。
だけど、コレは、
「やだ、やだコレ!!かゆい、」
泣きそうになりながら言うが、千里さんはどこ吹く風で。
ぎし、と音を立てて俺のすぐ横に座ったみたいだった。
痒みは引くどころか増す一方だ。
これ、やばい。
「やだ、とって!かいて!」
俺の必死の願い。
「昔さ、海斗とどの薬が一番効くか探してた事があってさぁ・・・」
だけど千里さんはしみじみと謎の思い出話を語り始めた。
どうでもいいよ!
「いろいろ試したんだけどね。結果、一番効くのがコレ」
言いながら、千里さんの指は俺の後ろの穴に添えられる。
え、やだ。
待って、まさか
「粘膜だからなー効くだろうな、」
脅しにしか取れない事を、世間話をするみたいな口調で言いながら、穴の周囲を撫でられると思わず腰か跳ねた。
今でさえ、胸とモノの痒みと熱さで気が狂いそうな位なのに、そんな、中まで塗り込まれてじったら俺はどうなってしまうんだろう。
耐える自信なんかない。
こわい
「ごめ、んな、さい・!!!」
とうとう涙を流しながら許しを請う。
そんな俺に千里さんは同情するみたいな口調で言った。
「俺もしたくないんだよ?」
ウソつけ!
「でも、オシオキしなきゃ」
ずずず、と薬で濡れた千里さんの指が入り込んだ。
「あ、や、だぁ!!」
壁に塗り込むみたいに、ぐりぐりされて
何度も何度も繰返し執拗に薬を塗り込まれると強烈な痒みが襲う。
分かっているはずなのに、イイトコロを押す訳でもなく、ただ擽るように執拗に塗り込まれるとガクガクと腰が勝手に震えた。
「は、あ、ああっ!ちさとさ、も、や」
乳首も、モノも、中のイイトコロも痒くて触って欲しくて堪らない。
やだやだと泣きながら頭を振ると、千里さんは苦笑した。
「オシオキにならないだろ」
「やだぁあっ!!」
堪え性のない俺に、千里さんは困ったみたいに指を引き抜いた。
涙が後から後から、目隠しの布に吸い込まれていく。
「かゆい、かいて、はやく」
必死の俺の願いに、千里さんの指先がそっと頬を撫でる。
「こう?」
「あああっあ!!」
カリカリと爪先で片方の乳首を引っ掛かれると、待ちわびた刺激に背中がのけぞった。
もっと、もっと
そうねだるのに、千里さんは指を離してしまう。
それから、信じられない事を言った。
「俺、ちょっとコンビニ行ってくるから」
は?
「今日雑誌出てんの忘れてた」
「やだ、待って、そんな・・・んんっ!」
それから俺の中に動きもしない細い細いオモチャをぬるりと忍び込ませた。
指くらいの細さの、表面がつるつるしたソレ。
痒みを癒すどころか、全然・・・
むしろ、もどかしくて堪らない。
違う、こんなのじゃなくて、もっと、
不意にベッドの沈みが無くなった。
嘘だ、
待って、冗談だろ?
ほんとに?
これから、思う存分触ってくれるんだと思っていた。
だって、千里さんはいつも、
ぎし、と立ち上がるような物音が響いた。
そんな、
「待って!!いかないで!!やだ、やだぁあっ!!」
ほとんど叫ぶみたいに言うが、千里さんは聞いてくれない。
それどころか
「うるさい」
「んぐっ!?」
開いた俺の口の中に、布が詰め込まれた。
呆然。
「気が向いたら帰ってくるから」
頑張れよ、そう言い残してドアが閉まる無情な音が響いた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
かゆい、あつい、つらい。
千里さんが出ていってからどれくらいたっただろう。
きっとそんなに長い時間はたっていないはずなのに、疼く身体には永遠にも感じられる位に長い。
口に詰め込まれた布は吐き出されていたが、その代わりに出るのは肩で息をする度に響く荒い喘ぎ声。
じんじんと、乳首も、モノも、中も。全部が疼いて、どこがどうかゆいのか、いまいち分からなくなっていた。
中に突き刺さった細いオモチャは身動き一つしてくれなくて、どうにか刺激を得ようと締め付けてみても、うずきを煽るだけ。それどころか溶けた薬をより奥へと招き入れる結果になってしまった。
おかげで、奥の奥まで疼く。
モノの先端からは先走りがとろとろと溢れだして、穴の方までどろどろにしている。先走りには当然溶けた薬が混じっているわけで、穴の周囲にまで追い討ちをかける。
涙でぐっしょり濡れた目隠しは、俺が暴れるせいで少しずれかけていたけれど、僅かに白い天井が見えるだけであんまり意味をなさなかった。
せめて、時間がわかればいいのに。
もうやだ、やだ
佑真は回らない頭でただそれだけを思う。
今すぐ乳首もモノも中も、めちゃくちゃにかきむしってしまいたい。
「ち、さとしゃ、あ」
声にならない声で自分をこんな目にあわせた恋人の名前を呼ぶ。
オシオキだとしても、
こんなの、ひどい。
今すぐめちゃくちゃに犯して欲しい、
あの太くて長いモノで、奥の奥まで引っ掻いてほしい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
はぁ、はぁ、と自分の荒い息が室内に反響した。
おしおきの時間※(後半)
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