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散雪華〜貴方と共に〜
暗殺の手先

新見さんがなくなる前から芹沢さんの行動は
誰から見ても乱暴、横暴。

そんな芹沢さんの行動に業を煮やしたのは、会津藩だった。


「また、会津藩からの呼び出しかよ。 これで何度目だ?」

「そんなに多く…?」

「ああ。何てったって芹沢さんはあの調子で、お梅とかいう女に入れこんじまってるからな。着物とな簪とか、結構高価なものも買ってやってるみたいだぜ。」


お梅と言うのは、芹沢さんが惚れ込み手籠めにしてしまった女だ。


結構な美人だって言う話しは聞いたけど、元々は菱屋という所の妾だった人。
男を手のひらで転がしてお金を出させているように、私には見えて仕方がなかった。


(それが、自分の首を絞めているのに…)


とうに新見さんが亡くなっているから、芹沢、お梅の二人が暗殺されるのも時間の問題。


(けど、何と言ってもここは私の知ってる世界じゃない。 どうなるんだろう…?)


このまま黙って芹沢鴨が殺されるのを見ているのは私の性に合わない。


多分土方さんは、私が勝手に動いても見逃してくれる。
なぜか分からないけど、そんな自信があって、私はまず暗殺決行の日を探り始めた。


けれど、その作業も意外な事からすぐに分かった。

土方さんが、私に決行の時を教えてくれたのだ。 もちろん、ごく内密に。


まさかそんなすんなり分かってしまうなんて思っていなかったので、土方さんからその事を告げられた時の私は相当拍子抜けした顔をしていたと思う。


でも、なんで?

なんで、私にそんな大事な事を教えてくれたのか気になって聞いてみると、

「お前には、他の隊士が屯所に戻ってこないように角屋で見張っていてほしい」

と言われた。


『試衛館の仲間以外は信用ならねえ。だが、お前はこの先の新選組の行く先を知っている。だから、お前にこの任務を任せたい。』


そう言われた私は、芹沢さんの暗殺を止めるどころか、その手伝いをしてしまう事になってしまった。



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あきゅろす。
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