スタスカ短編
大丈夫、俺のそばにいても(蟹×月子)
二人の夫婦が手をつなぎながら街を歩く
その夫婦の温もりはいつまでも・・・
今日は一緒に買い物に行くことになった
商店街を回り、食材を買う
「あれとかどうかな?」
「うーん、駄目。あれだけ安いと今日中かな。明日にはだめになってる」
そんなことを言いながら歩く
たまに月子は思う。本当に自分はこれでいいのかな
いつも仕事に帰ってくると錫也が夕飯を作ってくれてるし、こういうのだって錫也は詳しい
錫也は本当に私で良かったのかな、と
「どうした?」
「・・・ねぇ、錫也」
月子は真剣な表情で錫也を見た
錫也はいつものように微笑んでいる
「言いたいことがあるなら言いなよ」
「・・・錫也は本当に私で良かったの?」
急にそんなことを言われ錫也は黙り込んでしまった
横目で月子を見る。目にはいっぱいの涙が溜まっていた
「私錫也みたいに料理もできないし、何かお礼とかしたいけどでも私じゃ・・・。だから本当で私で良かったのかなって、後悔してないのかって・・・」
「・・・か・・・・・・だ・・・・・・・」
「え?」
「月子は馬鹿だなぁ。俺が後悔してる?そんなはずないだろ。俺は今お前と一緒にいられてとっても幸せなんだ。だから、そういうこと考えるのはやめてくれないか?」
ぱっと月子が錫也を見た。そこには不安と喜びが入り混じったような瞳だった
錫也は月子にでこピンをした。月子が「痛っ」って言って額を手で押さえる
「返事は?」
「はい・・・ごめんね、錫也」
「はい、よくできました」
錫也が「ほら」と言い、手を差し出す。その手を月子が掴み、歩く
「あ、お礼は・・・」
月子の耳元で何かを囁いた
『月子が自分からキスしてきてくれたらいいよ』
「!!」
耳まで赤くなった月子は小さな声で「馬鹿・・・」と言いそっぽを向いてしまった
錫也くすくすと笑いながら月子の手を離さず握っていた
これからもずっとお前のそばにいられますように
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