SMILE!
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「それにアイツが紅の担当になるのは決まったも当然でしょう」
「…どういう事ですか」
分かっていたけどわざと聞いた。
紅の担当は、多数決で決まる。八を紅の担当にするのを拒否しているのは、俺と真樹の二人だけだ。何十人いる内の、たった二人。
「貴方達、二人だけですよ?これに反対しているのは」
何も言えない。
俺に権力があったら、良かったんだけどな。無理な話だ。
「…分かりました」
たったそれだけを楢木に伝える。
「それじゃあ紅の担当は江夏でいきましょう。ああそうだ、金武先生、江夏に伝えておいて下さい」
では職員会議を終わります、と楢木が締める。
俺と真樹はすぐに職員室を出た。あのクソ野郎と一緒の空間にいたくなかった。
「桐也、どうすんだよ」
「どうしようもないだろ」
今だに素な真樹。
それだけ楢木にキレたんだろう。
「それに八は、絶対嫌がらねぇだろ…」
「…そうよね、それがはっちゃんだもん」
ま、そこが可愛いんだけどと笑う真樹。
「八に伝えに行かねぇとな」
「頼んだわよ?」
「ああ、任せとけ」
真樹と保健室の前で別れ、八の所へ向かった。
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