33:【企業機密】
「いやだ」
即答で答えたルフィにエースから真剣みは消え、笑い出す。
「プハハハ・・・あーだろうな、言ってみただけだ」
「"白ひげ"・・・"白ひげ"ってやっぱその背中の刺青本物なのか?」
「ああ、おれの誇りだ・・・」
「じゃァひずにちゃんも"白ひげ海賊団"なのか?」
「刺青あるのか?」
「馬鹿野朗!ひずにの大事な体に刺青なんて入れさせれる訳ねェだろ!!」
「(ビクッ)ご、ごめんなさいィィィ(泣)」
『あーあ!エースのバカ!!チョッパー泣いちゃったじゃんか!大丈夫チョッパー?』
「お、おう・・・」
僕はチョッパーを抱え上げる。
「!!! またバカって言われたァァァ!!パパショック!!」
『もう泣かないの!!それにソレ前にも聞いた事ある気がするわ!!』
「ねェパパの事嫌いになってない?(泣)」
『なってないよパパ、大好きだよパパ(棒読み)』
「良かったァァァ」
「本当に何なんだこの2人の関係;」
「異常にひずにに対して過保護っつーかなんつーか」
「いや、コレは・・・」
「「「親バカだろ/でしょ」」」
おお、エースの事を理解したか。でもちょっと遅いくらいかな〜。
『えーっと、まっ、そんなこんなで!』
一際声を張り上げて注目させる。
『1週間、ここにいさせてください!!』
ただ会いに来た訳じゃァないさ!これが目的だったよフフフ。エースには話してなかったけど。
「おう!おれは構わねェぞ!」
「よろしくな!ひずに!」
『やったァァァァァ!船長からお許しが出たー!!よろしくー!皆ー!』
「狽ィっ、おい話を簡単に進めんじゃねェよ!;」
「おれは大歓迎だぜ〜〜〜!!ひずにちゃん!よろしく!vvV」
「何だかまた厄介事が増えた気がするわ・・・」
「な、ナミさんそんな事・・・;」
「・・・えええええぇぇぇえぇぇえええ!!!!???」
「「「『反応遅っ!!!』」」」
どうやらエースは今にやっと分かったらしい。遅っ。
『うん!僕一週間してから帰るねエース!』
「えええええええええ!!分かったグズッ」
「「「許すの早っ!!!」」」
『ありがとうパパ!毎日ちゃんと連絡するからね!』
「ああ、必ずだぞ・・・ウウッ」
「あんたのお兄さん本当に強いの?;」
「ひずにがよっぽど大事なんだなー」
いつまでもグズグズ泣いているエースに苦笑しながら寄る。
『もう、泣かないでよー。ちゃんと帰ってくるから、約束!』
「おう・・・絶対だぞ。じゃァひずににもコレ、渡しとかないとな」
『ん、コレって』
「おれのビブルカードだ。知ってるか?」
『うん、知ってる!ありがとね!』
にっこりとエースに向かって笑えばやっと泣き止む。大きな子供みたいだな〜。
「ホラ、お前にこれを渡したかった・・・」
だけどまだ泣き顔だ。その顔のままでルフィに向けてビブルカードを放り投げる。
「ん?」
「そいつを持ってろ、ずっとだ」
「なんだ紙きれじゃんか」
「そうさ、その紙きれがおれとお前をまた引き合わせる」
「へーーーー・・・」
「いらねェか?」
「いや・・・いる!!」
「できの悪い弟を持つと・・・・・・兄貴は心配なんだ」
「「「・・・・・・・・・」」」
思うけど、僕にしたらエースの方が心配。
「おめェらもコイツにゃ手ェ焼くだろうが、よろしく頼むよ・・・・・・」
「「「!」」」
「あと勿論ひずにの事もな!!怪我とかあったらただじゃ済まさねェからなルフィ!!!」
「おっ、おう!!;」
すげェ剣幕だよ。どんだけ態度豹変してんだ。
「じゃァなひずに・・・絶対、絶対帰って来るんだぞ」
『うん、絶対帰ってくる!』
「絶対絶対絶対だぞ」
『うん、絶対絶対絶対絶対』
「絶対絶対絶対絶対絶対だな?」
『絶対絶対絶対絶対絶対絶・・・ってループさせても無駄だから!!時間稼ぎ意味ないから!!』
「・・・絶対だからなァァァァアア!!」
エースはそう叫ぶとストライカーに乗った。
「あ、海軍の奴らはおれがちゃんとマいて来たからな!安心しろ!!ひずに!怪我だけはするんじゃないぞ!!」
そしてエースは行った。
「そういや海軍の奴ら追って来てねェな」
「今更だけどお兄さんに感謝ね」
『エースー、ありがとー、一生忘れないー』
「いや、お前がそれ言ってどうするんだよ!」
『ナイスツッコミウソップ君』
「そう言えば何でひずにさんは私達の名前知ってるの?まだ自己紹介はしてないはずだし・・・」
『あ、うん、まァ、それは、』
漫画を読んで知ってまーす、なんて正直に言うのもアレだし!
『企業機密!!』
「「「お前も今すぐ帰れ」」」
『とりあえず一週間お世話になりまーす!!よろしく☆』
ペコッと頭を下げる。
楽しくなりそうだ!
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