32:【理由なんて要らないさ】 「おいルフィ!こんな得体の知れねェ奴連いてこさせていいのか!?」 ちょっとゾロ君、ショックだぞコノヤロウ。 「大丈夫だろ!エースの子供みたいだし!」 「イヤそれはねェだろ!!;」 『大丈夫だ、安心しろコノヤロウ』 「何だてめェは!!」 「おいゾロ!!レディにんな口聞くんじゃねェ!!」 「あァ!?」 ギャーギャー言い出した2人を見て思うことはお前ら勝手にやってろ。 「船に乗る!?島を出るのか!?」 先頭を走るウソップがビビに話しかけていた。 「ううん、船で内陸へ入るの。・・・そしたらその先は砂漠よ!『ナノハナ』に寄ったのは必要物資の調達のため!」 船が見えてきた!うおぉぉおおメリー号だ・・・!! さっきからしきりにサンジが話しかけてくる。喧嘩はどこに行った。つかこんな忙しい時でもペラペラとよく喋るなー。 「急げ急げ、海軍が来るぞっ!!」 「乗り込んでイカリを上げろ!!」 『お邪魔しまーす』 「やーまさか、こんなトコでエースに会うとは思わなかったな」 わたわたと皆や僕が乗り込む中、ルフィは楽しそうに言った。 「ルフィ!!さっさと乗れよ」 「あーーー」 ウソップが船からルフィに声を掛けた時にビビがカルーに何か託してた。きっと手紙だろう。 全員が乗り込み出航した。 「それで!!君は誰だい!!?vv」 「そうだ、てめェは誰だ」 「だからエースの子供なんだろ!」 「どんだけ歳近い子供なのよ?;」 「若い親子だな・・・!」 「(ビシッ)なわけねェだろ!;」 麦わら一味がそれぞれ喋りだす。飽きないなコイツら。 『えーとー、改めましてこんにちはー。はいー僕はひずに!はるばるー遠いところからーエースと一緒にー会いに来ましたー』 「何でそんなダラダラとしてんだよ」 『気分!ついでに言うと走って疲れた』 「ルフィ、こいつ降ろそうぜ」 「エースには悪いけどな」 『待たんかいコラ!!僕海泳げないから!』 「君も能力者なの?vv」 『違うよ。本当にただ泳げないだけ。でも能力あるよー』 「え!?能力者じゃないのに能力があるの!?」 『うむ!フフフ知りたいかい??』 「どうでもいいかもしんねェ」 「まァ能力あるって聞いてもあんまり驚かねェけどな」 「知りたい!」 『よーしよし!!チョッパーだけに教えてやろう!!!』 「そのわりにはでけェ声で言ってんじゃねェか;」 だって自慢したいじゃないか。 『僕は飛べるんだよ!!』 「おおおおお!!」 『しかも翼で!銀色!』 「「「おおおおお!!」」」 『それと心の中でお話できる!!』 「「「おおおおおお!!!」」」 「嘘っぽいわねー」 「確かに信じにくいかも・・・」 『ちょ、せっかく盛り上がったのに。サンジ君は信じてくれてるよね?』 「もちろんさァ!ひずにちゃんの翼、見てみたいなvV」 「そうね、この目で見てみないと信じれないわ」 『フフフ!さァとくと見ろ!!出でよ翼!』 「何か腹が立つな」 ゾロの言葉何か無視だコノヤロウ。 ぶわっ、と光り僕の背中に翼が生える。 「「「おおおおおおお!!!」」」 「綺麗・・・」 「すげェェェ!!ひずにお前すげェな!!」 「まるで天使じゃないか〜〜〜!いや、女神!?」 『よしっ!チョッパー行くぜ!!』 「えっ?う、うわァァァアア!」 僕はチョッパーを抱えて飛び出す。ギューンと皆が豆みたいに小さくなる所まで飛んでから、また急降下して船に戻った。 『どうだコノヤロー!』 「すっげェェェェエエ!!ひずに!!次俺!!」 『よっしゃ来い船長!!』 「馬鹿野朗!ひずにちゃんに抱えてもらうなんててめェ!!」 『後でサンジもしてあげるよ』 「えっ、ほっ、ほんt『行くぜ船長!!』「おう!!」ひずにちゃァァァアアん!?」 ヤバい!!僕ルフィと一緒に飛んでます!!!(ここ重要らしいby管理人) 飛んで皆と遊んだ後、ルフィがエースの事を説明した。 「エースは兄ちゃんだ」 「「「兄ちゃん!?」」」 「さっきの奴は・・・お前の兄貴なのか!?」 「ああ、おれの兄ちゃんだ」 笑顔で言うルフィにゾロを除いて皆驚き顔。 「まァ別に兄貴がいることに驚きはしねェがよ。何でこの"偉大なる航路"にいるんだ」 「海賊なんだ。"ひとつなぎの大秘宝"を狙ってる」 柵に座ったルフィが懐かしそうに喋る。 「エースはおれより3つ上だから、3年早く島を出たんだ」 「しかし兄弟揃って"悪魔の実"食っちまってるとは・・・」 「うん、おれもびびった。ははは」 「ん?」 ウソップが"なんでだ?"と言わんばかりの顔だ。 「昔は何も食ってなかったからな。それでもおれは勝負して一回も勝ったことなかった。とにかく強ェんだエースは!!」 「あ・・・あんたが一度も・・・!?生身の人間に!?」 「やっぱ怪物の兄貴は大怪物か」 「そ〜〜さ、負け負けだったおれなんか。だっはっはっはっはっは」 でも、と続くルフィ。 「今やったらおれが勝つね」 「それも根拠のねェ話だろ;」 ゾロがそう言った時だ。 「お前が」 『あ、エースおかえりー』 「ただいまひずに!誰に勝てるって?」 「わっ」 スタンッ!!と柵に降り立ってエースが来た。丁度座っていたルフィは転げ落ちた。 「エ〜〜〜〜〜〜ス〜〜〜〜っ!!!」 「よう。あ、ひずに怪我無かったか!?」 『うん、元気』 「良かった。あーこいつァどうもみなさん、ウチの弟がいつもお世話に」 「「「や、まったく」」」 ちょ、皆して同じ事をブフッ。船長としての威厳が全く無いなルフィ。 「エース、何でこの国にいるんだ?」 「まっ、お前に用があってな。主にひずにの方なんだが。俺は護衛兼お前に渡したいものがあったから来たんだ」 『護衛って・・・僕に護衛なんていらんわエースのバカ』 「!! バカってひずにそんな・・・!(泣)」 『はいはい、いい大人が泣かないの。えっと、僕はルフィ達に会いに来たのは、』 「何だ?」 『会いに来たのは、会いたかったからです!』 「「「狽サのまんまじゃねェか!!」」」 一斉にツッコミが飛んできた。本当に面白いな(笑) 『いいじゃんか!会いたいのにそれ以上の理由なんて要りません!!』 「そうだ!ひずにが会いたかったんだからそれでいいだろ!な、ルフィ」 「そうだな!会いたかったならそれでいいじゃねェか!」 「何かアンタのせられてない?;」 ナミがハァ、とため息をついた。お疲れのようですね。 「ところでよ、ルフィ」 「ん?何だ?」 急にエースが笑いながらも真剣みを帯びた顔になる。 「お前・・・ウチの"白ひげ海賊団"に来ねェか?もちろん仲間も一緒に」 next ←前次→ 戻る |