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29:【会いに行こう!】

『ぬぉぉぉおおおぉぉぉぉおおお!!!』


突然ひずには読んでいた新聞と雄たけびを高らかに上げて、ドタドタと自室から走り出した。

買うべきものは買ってから冬島を出て、旅を続ける白ひげ海賊団。

今のところはのんびりとした順調な航路。

そんなのんびりした甲板にいるエースの元にひずには慌しく走る。


『ぬぉぉぉおおおおおぉぉお、おっ!エースゥゥゥ!エースエース!』
「なっ、何だどうした!?」


場にそぐわぬひずにの慌しさにエースもわたわたしだすのだった。


『エース見てコレ!!コレコレコレコレコレ!!!』
「えっええええ?何だ何だ?」


ひずには高らかに持っていた新聞を勢い良く下に下ろす。その途中にエースの頭に当たったが気にしない風である。


『ジャジャジャジャ、ジャン!!』
「痛たた・・・ん?コレ・・・!」


エースの目が新聞を見た途端に驚きで開かれる。

その新聞にはさんであった一枚の手配書、それは、


「ルフィじゃねェか・・・!」

満面の笑みで写っているのは紛れも無くルフィだった。

"モンキー・D・ルフィ" "DEAD OR ARIVE" 30.000.000ベリー 


『凄い!凄いねルフィ!!』


ひずにはこれを見て大いにはしゃいでいる。


「ああ、ルフィも来たか・・・!」


エースも笑顔になってそれをマジマジと見た。


「どうしたんだよぃ」
「何かあったのかひずに」


そこへ騒ぎを聞きつけたマルコとキフリがやってきた。


『あ!2人共見てよコレ!!ルフィだよ!!』
「ルフィ・・・?もしかしてコレが・・・」
「エース隊長の弟?」
「ああ、俺の弟だ」


エースは嬉しそうに、懐かしそうに話す。


「アイツ、いつも"俺が海賊王になるんだっ!!"って言ってたからな・・・アイツも海賊として名乗りを上げたんだな」
『ほわわわ〜・・・エース!僕ルフィに会いたい!!』
「え?」


ひずにの突拍子も無い言葉にポカンとした顔になるエース。


「ルフィに?会いたい?」
『おうおう!ルフィに会いたいぜコンチクショウ!』
「何なんだよぃお前;」
「そういやお前の読んでた漫画ではこのエース隊長の弟が主人公だったって?」
『そうだよー、やっぱし主人公に会いたい!』


キフリにわくわくうきうきという顔で喋るひずに。


「つっても・・・今ルフィはどこに居るか分かんねェし・・・」
『確かこの手配書からして、今頃はローグタウンかな』
「ローグタウンか・・・」
『でも今僕らが居るところから向かうとしたら、どれくらいでそこに着く?』
「ぶっ飛ばしても3週間はかかるな」
『ふむ・・・じゃァアラバスタかな!』
「アラバスタに向かうのか?」
『うん!ルフィ達多分3週間後にはそこに居ると思うし!』
「そうか・・・よし、じゃァ行くか!」
『本当エース!?』


ひずにがキラキラと目を輝かせる。


「ああ、丁度渡したいものもあるしな」
『へェ、そっか!んじゃ一石二鳥!』
「まず親父に出ても良いか聞かねェとな」
『僕も行く!』
「何でだ?」
『僕も行ったら確実だから』
「なるほど」


そして外出許可をもらった(ほぼひずにの頼み倒し)2人はいそいそと準備をする。

勿論ひずには翠万色を忘れずに。


「気をつけて行けよぃ」
「エース隊長くれぐれもひずにに怪我何て無いようにしてくださいよ」
「当たり前だ!」
『僕が怪我何てして帰ったらおじいちゃん怖いだろうな〜』
「あー・・・親父泣きそうだったな」


エースはストライカー、ひずには自分の翼でさあ出発!


「『行ってきます!!』」


アラバスタへレッツゴー!!


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