14:【忘れた】1 『はー!疲れたー!もう疲れたー』 「お疲れひずに。今日も頑張ったじゃねェか」 『でしょー。もう頑張りすぎて明日くらい休んでもOKだよね』 「何言ってんだよ。また前みたいにマルコ隊長に罰喰らいたいのか」 『やだ』 だってあの時はすっごい眠たくて仕方ないから見つからなさそうな親父のところで寝てたのに!キフリの馬鹿野郎が来るから! 『んー、ちょっと飛んでくる』 「ちゃんと俺が見える範囲で飛ぶんだぞ!」 『分かってるよ〜パパ〜。行ってくるね』 「パパがちゃんと見守ってるからな!」 「俺は自分の部屋に戻る・・・」 あ、キフリの奴エースと一緒にいると疲れるからって逃げたな。んもう 《馬鹿野郎!》 「なんだよいきなりコラ」 『あてっ、ミスった』 「あっ、何でひずにを殴るんだよ!」 「馬鹿野朗って言われたんですよ。エース隊長一体どんな教育をしてるんですか」 「俺は全身全霊を持って愛情を注いで育ててきた!」 『そんなに時間は経ってないけどね。んじゃ飛んでくる』 「謝れよ、無視すんなゴラァァァアァ!」 無視だわいコンチクショウ!何気痛かったぞコンチクショウ! 殴られた頭をさすりながら船の上をビューーン!と早めに空高く飛ぶ。 こう、意識すれば早く飛べたりとかいいね便利だね。逃げたいときは楽だね〜。 しかも体力つけたおかげか、長時間飛んでいられるようになったし、1000km走れるから1000km飛べるんじゃないかな〜。 今日も空は快晴だ。やっぱり天気がいいってのはいいね。 昨日から次の島の気候回路に入ったから天気は安定してる。暖かいから春島かな。 船を中心にゆっくりと旋回をする。だんだん眠たくなってきた。 そういえば前は飛びながら寝てたっけ。それで船が少し遠くにあってビックリしたけど。 置いてかれる!ってなって必死に追いかけたっけ・・・。 それにしても寝ながら飛んでた、って凄いよな〜。普通落ちるもんでしょ。 ・・・あ、カモメだ。カモメと飛ぶのもなかなか楽しい。 クァ〜、とカモメの声をマネしてみると返事を返してくれてるのか鳴く。可愛いなvV しばらくカモメと戯れる。何かあっちも僕のこと仲間だと思ってくれてるのかな、全然逃げたりしないし。 カモメに心の中から《空はいいね》なんて言葉を伝えたりしてみる。返事は返ってこないというか、動物に伝わっているかどうかも不確かだけど。 こう、伝わっているならカモメからも心の中から返事を返してくれたらな〜。そしたらカモメと、動物と話せたりできちゃうじゃない?おっ?それって凄くない?すげくない!? あ、でもカモメが心の中から返事ができないか。残念。いや待て、ここはワンピの世界だ。漫画だ。漫画=何でもありだ!! アレだ!翼で意識して早く飛ぶことができるように、強く意識すれば相手も心の中から言葉伝えられるんじゃない!?おっおっおっ!?コレいけるんじゃないかな!?かなかな!? でも強く意識ってどうやるんだ。ん〜!ってやればいいのか?踏ん張ればいいのか?力めばOK? ん〜!と傍にいるカモメを見つめる。むしろ睨む。 《初めましてかな?僕はひずに!お返事ちょーだい!》 まるで初めてチャットに参加したかのような感じだな〜、そう思いつつ集中集中。 〈クァ!クァ〜?〉 はっ!?今何か聞こえたよ!?こう、心に響く感じ!おっ!?おっおっおっ!?もしかして今の・・・!! 『かかかか返ってきたァァァアアァァ!!!』 「クァッ!!?;」 思わずそのカモメを抱きしめちゃったよ!苦しそうだったけど気にしなーい!! next 後半に続きます。 ←前次→ 戻る |