12:【恋バナ】 特訓が終わったある日の昼下がり。 ひずには最近天気が良いと甲板でゴロッと横になって昼寝をしだすようになった。 それを見つけたエースは他の男達が変な気を起こさない様にと傍に座るか一緒に寝てしまっているのだが。 そして今日も昼寝をしているひずにの傍でエースは寝ている。アレ?かなり近くない? それを見たクルー達といえば、 「エース隊長はひずにの親だとか言ってるけどよ、ああいうところを見ると」 「ただ自分のものだ、ってアピールしてるようにしか見えねェよな」 「この前だってマルコ隊長がひずにと特訓した時にもかなり嫉妬の炎を燃やしてたよな」 「ガハハハッ!エース隊長の場合はリアルに炎だからな!」 「あの時の様子じゃァ船が燃えちまってもエース隊長は気づきゃしねェな」 「ギャハハッ!違ェねェ!」 わいわいと話込んでいた。 それに気づいたキフリがため息をつきながら話の輪に入る。 「そんなこともないぜ、エース隊長は本当に親になろうとしてるみてェだし」 「確かにエース隊長の言動からそうだけどよ、でも裏を返せばひずにを他の野郎に取られないようにしか見えねェだろ?」 「いや、今のエース隊長がひずにに対しての恋愛感情は持ってねェと思うけど・・・」 「いや分からねェぜ?自分が親だって言って実は・・・なんてことがあるかもしれねェ」 「ねェな。エース隊長の親バカっぷりを近くで見てきた俺が保障する」 「そんなこと言ってキフリ、お前だって怪しいもんだぜ?」 「あ?どういう事だよ」 キフリにニヤニヤしながら言う。 「お前いっつも女にゃ手が早いだろ?なかなかでねェじゃねェか」 「それにひずにと仲が良いじゃねェか。だからお前」 「何言ってんだ。俺はもっと色気ある爆乳が好みだっての」 「それにしてもよく一緒にいるとこみるぜ?」 「あーもううるせェな」 ふん、とキフリは少し機嫌を悪くし、その輪から離れた。 キフリの言動をネタにしながらまたわいわいと話し出す。お前等は恋バナをする女子共か。 そんな話があり、その中心であった二人は暖かい日差しの元、スヤスヤと気持ちよさ気に寝ていて知らない。 キフリはいつかあいつ等締めてやろう、ということを決意していた。 next ←前次→ 戻る |