11:【だって親だもの】 「まず体術から、スピード、パワー、テクニックを徹底的に鍛えていくから覚悟しろぃ」 『覚悟はあります!だけどやる気がありません!』 「殴られたいようだから殴っていいかぃ?」 『ダメです。痛いの嫌です』 「お前戦いになったらそんなこと言ってられなくなるぞ」 『痛いの嫌だ!でも頑張ります!用はダメージ喰らわなきゃいいってこったい!』 「言ったなお前。俺でさえそんなことはありえないよぃ。雑魚は別だけどな」 『まっ!雑魚だなんて!やっぱりレベルが違うとそんなこと言い出すのね!』 「時間稼ぎはいいから始めるよぃ」 『(チッ)』 「今舌打ちしたろ、心の中で」 『え、意識してなかったのになんで分かったの』 イチャイチャ、してるように見えてしかたない。エースは影から以上のことを見てひずににマルコが気があるから、と勝手に誤解してメラメラしていた。そりゃーメラメラと。メラメラメラメラメラメラ・・・。 「わっ!隊長船が燃えてしまいますよ!!」 「みみみ水を持って来ォい!!」 わーわー、クルー達が慌てて消化活動に励むなか、ひずには必死に体術に励んでいた。 「もっと早く動け!」 『これ以上スピードでないよぃ!!』 「マネしてる暇あるならさっさとしろぃ!!」 『うわーん!』 マールーコー・・・、エースは燃えていた。そりゃーゴォォォォオォと火柱があがるほど。 もはやクルー達の消化活動は虚しい。親父に泣きながら助けを求めるしかないのだった。 「ちっくしょう!マルコめ!ひずにが嫌がってるじゃないがっ!?」 「ちったァ抑えねェかエース!俺の船を燃やしちまう気か?」 ↑殴った。 「おっ、親父!え?燃やす?」 「気づいてねェのかオメェは・・・全く、気になるのなら行けばいいだろうが」 「いやでも特訓の邪魔するのはよォ・・・あっ!マルコの奴!!ひずにの腰に手ェまわしやがっでェん!!!」 また殴った。 「だから船を燃やす気かってんだよオメェはァ!!!確かに許しがたいが抑えやがれ!!」 「アレッ、親父ってそんなキャラだっけ」 「何言ってやがる。俺ァいつもこうだろうが」 「そうだっけか・・・」 親父、ひずに大事です。本当に大事です。エースほどではない(どうだろう)がデレデレです。大事なあまり親父もキャラ崩壊をしだしました。 ちなみにマルコが腰に手をまわした理由。 「腰をひねって回避だ」 『こう?(グイッ)』 「まだまだひねりが足りてねェよぃ、もっとこうやるんだよぃ」 『痛い痛い!』 グイー、っと腰回してます。ひずには痛みに顔を歪めつつ仰向けにのけ反ってるような形に。マルコはその上から被さっているようにも見えなくない。 パッと見れば勘違いするようなシーンである。 先ほどから特訓だと分かっているエースと親父であったが、ピシリ・・・と固まるのだった。 『マルコ隊長、特訓は終了したいと思います』 「理由を言ってみろぃ」 『あの二人のご機嫌とりに行って来たいと思います』 「ああ、許可する。俺が後でどうなるか分かりゃァしねェからな」 『行って参りまーす』 二人には全然気づいていたマルコとひずに。早速機嫌をとりにひずには行った。 next ←前次→ 戻る |