BL小説「虜」 憤怒(ふんど) 死ぬ時まで、貴方は私を苦しめるのね…。 本当に、憎たらしい方。 よりによって、私の晴れの日に死ぬなんて…。 私は、たった一人で、耐えるしかなかった…。 本来、支えてくださる筈の方は、貴方の側…。 それでも、頑張って産んだ子… なのに… なんでなのかしら…。 生まれた子の髪が赤銅色だなんて…… 何故!。 何故、あなたは、あの方に似なかったの!!。 どうして?なんで… 私は… 何の為に… 生者は死人に、勝てないの?。 憎い人。 あなたは、あの方の心を奪い去って逝った。 ユルセナイ…。 貴方が死んでも尚、私はあの方に愛されない。 あの方の愛という感情の全てを貴方は奪ったのよ…。 フィルデガルドっ!!。 フィルデガルド・セス・アンバートン。 私は許さないわ。 貴方をそして、貴方を愛したままのあの方も。 絶対に許さない。 [*前へ] [戻る] |