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小説「召喚と召還の結末」
3
友騎と四季。


彼等は、かつての自分には、何よりも大切な存在だった。





だが、本来の名を捨て、生きる為に、戦いの日々を歩んできた今の自分には、彼等は、憎しみを抱かせる存在でしかない。




かつての自分は、誰からも、必要とされず、その存在は路傍の石と変わらなかった。



「シィ。俺は、今のお前が嫌いだ。お前は何も知らずに、いや…違うな…お前は、知る機会がありながら、知ろうとしなかったっ!!シィ。お前はユウが何故、魔族に、手を貸したのか…その理由を知っているか?」



ブラックのいや‘リュウ’の慟哭の叫びを聞きながら、王は、いや‘シィ’は考える。


そう‘リュウ’の言うとおり、昔の自分も、今の自分も、詳しいことなど、何も知らないと。


「ユウが敵にいると、それを知ったのは、戦場でだった。私は、いや…俺は本当に、何も分からない。知らないんだ」


涙声で、‘シィ’は‘リュウ’に告げる。


無知こそ、何よりも重い罪。


今、王としてではなく、‘シィ’として、彼は言葉を紡ぐ。





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