木手永四郎専用部屋(短編)
続救世主 高荷 恋様リク 「嘘」2007/07/26↑(後編)編集8/23
いつ病院に着いたのかも覚えてない・・・
気が付いたらもう手はグルグル巻きになっていて心配そうな永四郎さんの顔・・・・・
永「サワー一晩入院しますか?傷は深くはないそうです。」
サワー「帰りたい。」
永「じゃぁ帰りましょうか・・・・先生に話してきますから少し待ってなさいよ?」
帰ったらまた修羅場なんだろうな・・・・
でも離れたくない・・・・
永四郎さんの傍にいたい・・・・
右手は麻酔が切れ始めズキズキ痛いけど、心は穏やかだった。永四郎さんの言葉に嘘はないと思えたから。
あたしは永四郎さんを信じていいんだ・・・・。
ガラっ!!!
永「帰りましょう!立てますか?」
永四郎さんに支えられて家路に着いた。
部屋にはミキさんとおじさん・・・・
あたし達は二人に向かい合って座った。
ミキさんは大分正気に戻っていた・・・。
ミキ「サワーさん・・・ゴメンね・・・・」
ミキパパ「永四郎君この度はミキが迷惑をかけた。話はミキから聞いた・・・すまなかったね・・・」
永「いえ・・・」
ミキパパ「今さらだがミキとやり直してもらえないだろうか・・・・」
おじさんは土下座するように頭を深々と下げた・・・・
永「・・・・頭を上げてもらえませんか?そんな事されても困ります・・・俺にはもうミキさんを幸せには出来ません。」
ミキ「永四郎・・・・」
永「ミキももういい加減分かってください。俺はもうキミを愛せません・・・・わかるでしょう?」
何を言われても変わることの無い表情・・・・
迷いは無い・・・・
あたしはただソファーにもたれてその様子を見ていた・・・・・・
なんか昼ドラみたいだな〜〜〜って感じで・・・・
まるで他人事?
心が満たされているから少しも不安になんてならない。
ミキパパ「ミキもうパパと帰ろう・・・・」
ミキ「嫌!!あたし永四郎じゃなきゃ嫌なの・・・・永四郎しか愛せないの・・・・ココにいたいの・・・」
ミキパパ「ミキいい加減にしなさい。永四郎君の気持ちはもう固まっているようだ。」
ミキ「ヤダ・・・気が変わるかも知れないじゃない!結婚してるわけじゃないんだから!サワーさんの気が変わるかも知れないじゃない!!」
まるでお菓子を欲しがる子供のように泣き喚き駄々を捏ねるミキ・・・・
恋は盲目と言うが愛は時に人を狂わせる・・・・
こんなになるまで女を狂わせる永四郎さんの存在・・・・あたしはこの先何度こんな修羅場を目にするんだろう・・・・
ミキの執念深さに少しゾッとした。
そんな様子を冷たい眼差しで眺めている永四郎さんの瞳・・・・・
おもむろに立ち上がり部屋へと入っていった永四郎さん・・・・・目の前では我が儘な娘に翻弄される父親・・・
部屋から出てきた永四郎さんの手には紙とペンと小さな箱・・・・。
あたしの横に座ると優しい目であたしを見つめる。
何をするのかとミキさんも見つめている・・・・・
永四郎さんの左手があたしの左手を包み優しく握る。
永「サワー・・・・俺の目を見て・・・そらさないで・・・・・・」
深い色の瞳がジッと見ている・・・・
この目に弱い・・・
何もかも知っていそうな強い瞳・・・
腰が砕けてしまいそうな視線・・・・
脳みそがやられちゃうよ〜〜〜(*ノノ)
永「本当は左手の傷が治ったら言うつもりだったんですがね・・・・・傍にいてくもらえませんか?ずっと・・・・・・」
は?
え?
えええええええええええええええええ????????????????
これって・・・・・・・・
これって・・・・・・????
えええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
サワー「え?」
永「結婚しようと言ってるんです!」
永四郎さんの持ってきた箱の中には光るリング・・・
持ってきた紙は婚姻届け(記入済み・・・・)
永「嫌ですか?」
サワー「嫌じゃないですけど・・・だって・・・あの・・・その・・・・あたし達まだ付き合って1ヶ月ですよ?その・・・まだキスしかしたこと無いのに・・・・・」
永「時間はどこれからいくらでも過ぎます!そんな事問題にはならないでしょ?sexがしたいならい今ココで抱きましょうか? 」
サワー「えっ?あの!それは困ります!!!」
永「冗談です!サワー・・・俺の傍にいなさいよ。必ず幸せにします!」
サワー「はい・・・・・」
永「婚約成立ですね。左手で書けますか?」
目の前に婚姻届の用紙とペン・・・
ゆっくりと左手の薬指に収まるピッタリのエンゲージリング・・・・・・
あたしは必死に慣れない左手でペンを進めた。
それを目を丸くしてみている親子・・・
永「ミキ・・・・これでキミが入る隙間はもうありません!今後一切ココには来ないでください・・・」
放心状態のミキをゆすりながら父親は帰ろうと諭した。
おもむろにバックを開き分厚い封筒をテーブルに置く・・・・・
ミキパパ「サワーさんこれは怪我をさせてしまったお詫びです。収めてください」
そこには数百万はあろうかと思われる束・・・・
サワー「受け取れません!こんな大金!」
ミキパパ「嫁入り前の貴方に傷を付けてしまった・・・当然です。どうか受け取ってください。そうでなければ私の気が治まりません」
困って永四郎さんを見ると優しい目で好きにしなさいよと言った。
サワー「分かりました。じゃぁ頂きます。」
ミキさんは父親に抱きかかえられるように玄関へと向かった。
永「ミキ・・・・幸せになりなさいよ」
少し振り返ってミキさんは部屋を後にした。
ぎゅっ・・・・・・・
手を気遣いながら優しく抱きしめる・・・
やっと訪れた静かな時間・・・・
永「サワー・・・やっと二人っきりになれましたね!」
サワー「うん・・・・」
永「痛くないですか?」
サワー「大丈夫・・・・・」
永「このまま役所に行きましょう・・・その前にキミのご両親にあわせて頂かないと・・・」
サワー「あっ!!あたし今日帰るって言ってたんだった!!!」
永「では今から行きましょうか!」
あたし達はその足で車で数時間離れた実家に向かい両親との対面を果たした。
意外にすんなり話は進んだ・・・・・
実家から戻ると役所に行き婚姻届を出した。
こんなにも簡単なものなの???
ふと不安になる・・・・
永「サワー傷が治ったら沖縄に行きましょう!俺の両親にも会ってください!」
サワー「うん・・・でもびっくりされるんじゃ・・・・」
永「心配ありませんよ!すでに承諾済みですから。」
ニヤリと笑う怪しい笑み・・・・
まだまだあたしは本当の永四郎さんを知らない・・・・
おしまい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
高荷 恋様大変遅くなりました(o*。_。)oペコッ
なんか変な終わり方ですみませんペコm(_ _;m)三(m;_ _)mペコ今後ともよろしくお願いします!!!
ゴーヤーサワー様有難うございました。
おまけ↓
木手サワー
突如始まった新婚生活!
何かと保険証やらを見てはニマニマしています(*ノノ)キャ
手の傷はまだ少し痛むけど・・・もう少しで治りそうです!
いまだに寝室は別々・・・ 新婚なのに?
いまだにキスだけ・・・・ 新婚なのに・・・
なんで・・・・・・?
傷が治ったらなんて永四郎さんは言ってるけど・・・
ぴんぽ〜ん♪
あっ!!!!帰ってきた!!!!!
「お帰りなさい!!!!」
「ただいま・・・・サワー引っ越しますよ明日!」
「は???」
「部屋を決めてきました」
「え?」
「もちろん寝室は一つですよ!」ニヤリッ・・・・
「ええええええええええええええええ!!!!!!!明日なの?」
「きっと気に入ると思います!」
こんな突拍子もない旦那様ですが・・・・・・
幸せな新婚生活です・・・・
1年後ミキさんのパパから再婚したとの連絡があったそうです。
相手は・・・・・・・
まぁそれはまた別のお話・・・・・・
えっ!あの時貰った封筒にいくら入ってたかって?
((((((〃 ̄З ̄)ノ ウヒヒヒヒ♪
30代サラリーマンの年収ってところかな・・・・
店の改装に使うつもりです!
END
[前へ][次へ]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!