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impatient
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徐々に汗ばむ紗奈の横顔に軽くキスを落とした陽高は、名を呼んで自分の方に向かせた。


「紗奈。」

「ん、んふぅ…!」


深く口づけ合うと、紗奈の秘部からはじわりと蜜が溢れ出し、陽高自身をより締め付ける。

――キスだけでこれ程感じるとはな。先が楽しみだ――

妖しく笑んだ陽高は、枕にしがみついていた紗奈の腕を自分の背に回すと、一気に高みへと紗奈を連れていった。


「ぁ……っ!」


紗奈の内がうねりきつく締まったことで、陽高は息を詰まらせるが、次の瞬間にはより強く最奥を突き出した。


「!? ひゃあぁあっ!……も、だめ、で…っ」

「駄目じゃないだろう。本番はこれからだ。もっと楽しませろ。」


絶頂の時さえも声を出さなかった紗奈を責めるように、突きを弱めることなく、のけ反った首筋や耳元に噛み付くように愛撫する。


「ぁ、ぁあ…あっああぁ!」

「それでいい。」


紗奈が感じるままに嬌声を上げると、陽高は満足そうに額に口付けた。

より激しくなる陽高の攻めに、紗奈は何度も絶頂に達するが、陽高が止まることはなかった。

それが幾度となく繰り返され、極限まで性感を揺さ振られた紗奈は、涙を流しながら気を失った。




――壊すように激しくて、癒すように優しい。そんな風にされたら、今までの自分を酷く惨めに感じて、だけど今の自分を好きになれる。いっそのこと、この身全て、陽高様の所有物にしてほしいとさえ願う…――


「気絶するまで抱いて悪かった。体調に変わりはないか?」

「大丈夫、です。」


紗奈が目を開けると、陽高越しに見える窓の外は既に明るかった。

いつ眠ったのかわからなかった紗奈は、陽高の台詞で昨夜の行為を思い出す。

陽高は、顔を真っ赤にする紗奈を横目に、早朝持って来させた水差しから透明なグラスへ水を注ぎ、紗奈に手渡した。


「え、あ…ありがとうございます。」


水の入ったグラスを見て、紗奈は強烈な喉の渇きに、思い出したように気付いた。

グラスに半分以上入っていた水を一気に体内に流し込むと、陽高はおかしそうに喉で笑った。


「あれだけ喘げば当然だな。」

「……っ!」


むせそうになる紗奈の背中を、悪いと口にしながら擦る陽高だが、全く悪びれた様子はない。

落ち着くと、陽高は真剣な顔付きで、紗奈の頬に手を添えた。


「…もう怖くはないか?」

「………はい。」


紗奈が頷くのを確認した陽高は、そうかとだけ呟いて背を向けると、人知れず安堵の溜息を漏らした。

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あきゅろす。
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