番狂わせ
優しいだけじゃ物足りない(ホタ×ガミ)







「あ〜ぁ・・・・また世良の奴堺さんに怒鳴られてるなー」
「何やらかしたんでしょうね」

堺さんが世良の胸倉を掴み、怒鳴り声を上げていた。
別段珍しくもない光景。
慣れって怖いよねー。

「止めますか?」
「んー・・・やらせおけばいいんじゃない?」
堀田くんは気にし過ぎ。
こんなことにまで気を配ってたら疲れない?

「堺さん短気だからさー、発散すれば落ち着くよ」
「まぁ、そうですけどね・・・」
逆に、堀田くんがどうやってイライラを発散しているのかが気になるよ。


怒らないもんなぁ・・・・


俺が年上だからってのもあるんだろうけど、堀田くんは怒らない。
どうにか怒らせてみたいと思ってあの手この手を尽くしても、
呆れて溜め息をつくか、説教するくらい。

堺さんくらいに激情をぶつけて欲しいんだけどな・・・・








「俺だって我慢の限界はあるんですよ」
「ごめん、堀田くん」
「許しませんよ」
「やだ、許して・・・・」
「駄目だ」
泣いて許しを乞う俺の胸倉を掴み馬乗りになり、冷ややかに見下す瞳。

「どうせ貴方は言葉では分からないんだから身体に教えましょうか?」
「え・・・・」
その言葉の意味さえ俺は一瞬分からなかった。

「や、やだよ!堀田くんッ」
「少しは懲りたらいいんだ」
無理矢理身体を反転させ、抵抗する俺のズボンを強引に下ろす。

「無理ッ!!堀田くんッ!あ、アァッ!!!!」
「ぐ・・・キツ・・・・」
慣らされていない尻に、堀田くんのカタイ異物が力任せにねじ込まれる。
酷い痛みで意識が飛びそうだ。

「し、んじゃう・・・ッ!!!」
俺は嗚咽を漏らす。
堀田くんの怒りを思い知る。

「貴方は変態だからこんなことされても嬉しいんでしょ?」
「そ・・・んなこと、ない、から・・・許してッ」
「駄目だよ・・・・泣いても許さない」
「ヒィッ」
冷酷な声を聞きながら犯され、俺は悔いた。
堀田くんは温厚だからと甘えて調子に乗っていたんだ。

「ほら、やっぱり変態だ」
「アッ!は、あッ」
「腰動いて俺をしっかり飲み込んでるよ」
「や、だ・・・」
「勃起してるし、本当にイカレた人だよね、あんたは」
酷い、こんなに痛みで吐きそうなのに。

「いいよ・・・・全部あんたの中に出してやるよ」
「やめてよ、堀田くんッ!!!」









あぁ・・・・俺もイッちゃうぅぅぅう・・・・




「はああぁぁぁ・・・・」
「どうしました?盛大な溜め息ついて」
こっちが本当の堀田くんだよね。
俺を心配してくれる優しい堀田くん。

「堀田くんどうしよう・・・・勃っちゃった」
「は・・・・?疲れ何とかってやつですか?」
「男同士なんだから、そんな濁した言い方しなくたっていいじゃん」
「まだ日が高いんで下ネタは・・・・」
そうだよね。言葉攻めなんてあるわけないよな。


「俺のオナペットが頑固でさぁ」
「はぁ・・・」
「どう攻略しようか考えてると自然にフル勃起しちゃうんだよねー」
「練習中にそういう話は止めましょうよ」
「男の脳なんてちんこと直結だもん、仕方ないよー」
「もう・・・ガミさんは・・・」
マジメだよな。そして優しい。
そこは怒って欲しいのに、俺を受け止めてくれる。


「あ〜ぁ・・・堀田くんの本気見たいなぁ・・・・」
「変態臭いこと言わないで下さいよ・・・そんなの見せませんから」
「ん?・・・・それってガッチンコのこと?」
「え?本気って?え!?」
「あー・・・そうだね、うん、それも見てみたいね」
「また話変わってたんですか・・・・」
堀田くんは失言をした、と赤面してしまった。

まぁ、本気で怒る姿は見れなくても堀田くんは堀田くんだからいいのかな。
こうやって俺のそばにいてくれるし。


でも、いつかは見たい堀田くんの本気。
きっとその時俺は堀田くんを失うことになるんだろうけれど、後悔はしないと思う。


「俺って変態かなー」
「何を今更」
「え!?ちょっと、ヒドくない堀田くん!?」
「自覚持って下さいよ」
まぁ、もう少しこのままでもいいか。




いつか壊したい。
キミの笑顔と俺達の関係







13.08.05
×××××××××
ホタガミの日。
安定の変態ガミさん。

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