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京七小説

「わあい。よかった」

満面の笑みで京楽が抱きついてこようとするのを、扇ではっしと受け止める。

「……いきなりどうされたんですか」
「つれないなあ。また一緒に仕事ができる喜びを分かち合おうよ」

七緒は思わずため息をついた。
こういうとこがかっこ悪いのよね。間が抜けてるというか、わかってないというか。
しごとモードに入ると、七緒の京楽評は一気に辛くなる。

「……遠慮しておきます。」
「えっ。なんで」
「まだ決まってもいないことは喜べません」
「僕らの間では決定したじゃないかぁ」
「まだ計画段階にすぎません。それにそろそろ」

七緒がドアに眼をやると同時に、けたたましいノックの音が響いた。
「京楽隊長。おられますか」

京楽が肩をすくめる。
「やれやれ。時間切れか」

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