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京七小説

白哉は一計を案じました。そして緋真に言いました。
「どうか、この舞踏会に出席してほしい。そしてその場で宣言しよう。
君こそ僕の婚約者だと」
それを聞いて緋真はたちまち涙ぐみました。
白哉の愛と真心が嬉しくて、せいいっぱい応えたい、と思う反面、
自分を嫌っている人たちのいるところへ乗り込んでいくのが
恐ろしかったのです。

そんな恋人の弱さが心配になった白哉は七緒に言いました。
「君も彼女と一緒に出席してくれないか。
私の母のことだ、もしかしたら何らかの邪魔をするかもしれない。
しかし、君が付いていてくれれば安心だ」
「わかりました」
七緒はうなづきました。

舞踏会の前の日、素晴らしい衣装と靴が二人分届きました。
緋真には可憐な撫子を思わせる緋色のドレスと靴。
七緒には深い海を思わせる濃い青のドレスと靴。
二人はそれを身につけて、朽木家の舞踏会にむかいました。

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あきゅろす。
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