京七小説
屋根の上 2
京楽は有無を言わさず覆いかぶさると、七緒の唇を押しつぶすように口づけをする。
「んんん」
抗議はしようとするたびに、すぐに封じられた。なめらかな動きで京楽は七緒の唇を味わい続ける。
七緒は混乱していた。
今すぐに、この腕から抜け出て、隊長をひっぱたいて、執務室に戻らなくてはと考えているのに、なんだか頭がうまく働かない。
優しくくりかえし唇が重ねられるたびに、甘いしびれが背筋を走り、それが全身に広がっていく。
パチンと髪止めのはずされる音が遠くで聞こえる。うなじから髪をかきあげられる。
「かわいいよ。七緒ちゃん」
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