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京七小説

「これで、今日は帰っていいんだよね」
八番隊執務室で京楽は自分の副隊長に声をかけた。
「結構です。お疲れ様です」
「じゃあ、今からぼくんち来てよ」
突然誘惑モードで話しかけてきた上司に、七緒は答えた。
「だめです。明日は現世に出張なさるんですから、今日はよくお休みになってください」
「それより、七緒ちゃんの柔肌を味わって元気を出したほうがいいのに」
「いけません」
 七緒が睨んでも、京楽は気にする様子もなかった。
「ああ、わざわざ隊長の僕が現世に出張ってことは、すっごい手ごわい虚がいるんだろうなあ。
僕死んじゃうかもしれないなあ。かわいそうだなあ」
そういいながら、京楽はちらちら七緒を見た。
「日番谷隊長も砕蜂隊長もおられることですし。隊長は予備というか、バックアップが主な任務かと」
「つれないんだから」
 京楽が出口に向かったので七緒は書類点検の続きに戻ったが、突然、明かりを消された。
「隊長。何のつもりですか」
 立ち上がったが、戻ってきた京楽にたちまち引きもどされてしまった。
「ん、おまじない。僕のいない間思い出してもらえるように」
京楽は七緒のいすに座り、強引に七緒を膝に乗せると、首筋に唇を這わせた。
「隊長。やめてください。こんなところで」
「こんなところだからいいんじゃないか。それに、ここにいる限りは僕が何を言っても隊長命令だし」
「何勝手なことを言ってるんですか。残業している隊も多いのに」
「鍵かけたから平気。あとは七緒ちゃんが声出さなければいいの。はい、隊長命令」
「そんな……あっ」

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