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リクエスト小説
リクエスト5
公爵×ガイ。ガイにHなお勉強を強要し成果をみせるように煽る公爵(匿名様)

ガイを淫乱調教から話がつながっています
※愛人とは違う設定の公爵ガイです


「先日はあまりに稚拙だったな」
公爵の言葉にガイは訝しげに眉を寄せる。
情事の跡を掻き消すように身体の隅々まで綺麗に洗い流し、すっきりとした表情で浴室から出てきたガイに向けて公爵の口から発せられた言葉に
小首を傾げて考えを巡らすが、あまりにも曖昧すぎて何を指しているのかが皆目見当がつかない。
戸惑う想いそのままの視線を受けて、ニヤリと口を歪ませて哂う公爵の様子に、ガイの苦い記憶が揺り起こされた。
遅効性の媚薬を飲まされ、あろうことか目の前の男に酷くねだったのだ。ねだるだけならまだしも、命令されたわけでもないのに口淫を自ら進んで行った。
あの苦々しい記憶が一気に呼び覚まされ、ガイは視線を外す。唇を色が失う程にキツく噛みしめ、反して羞恥で顔は耳までも赤く染め上げる。
あれは薬の所為だ。俺の所為じゃない。仕方がなかった。薬の所為だ。
あの日から何度も何度も自分に言い聞かせた言葉を、胸の内で繰り返す。
殺意の衝動を抑え息を整えると、蒼い瞳に剣呑な光を宿して
「未経験なものですから申し訳ございません」と形ばかりに頭を垂れる。
その様子にいつものように不快に眉根に皺を刻む事もなく、かわりに嘲笑めいた笑みを浮かべる。
ガイに向けて一冊の書物を差し出す。
真っ黒な装丁の施された書物はタイトルすら刻んではいない。
訝しげな思いをそのまま表情に出して、ガイはそれを受け取る。
「それをやろう。少しばかり勉強する事だ」
顎を少し動かして、中を開いてみろ、と言外に指示する。
パラパラと捲ってみれば、絡みあった男性同士の性交している絵図入りで詳細に解説しているものばかりである。
一瞬硬直したが直ぐ様気を取り直し、形ばかりの笑みを浮かべて礼を述べて立ち去る。
その背に向けて「次は勉学の成果を見せてもらう事にしよう」と公爵は言葉を掛けるが、ガイは聞こえぬふりを貫いた。



その日のガイは浮かれていた。
幼馴染から「土産に」と組み立て式音機関を渡されたからだ。
抱きつかんばかりに喜び、顔を輝かせて礼を述べた。
ようやく自室に戻って一人になると、まずは箱をあけ、説明書を熟読し、作業にとりかかるべく工具箱を取り出して、必要なパーツを並べ始める。
明日はガイは休みを与えられている。徹夜でこの趣味に没頭しようとガイは考えていた。
普段は彼が休みであろうと、毎日が日曜日の赤毛の少年が「退屈だー、遊べ」と有無を言わさず剣の稽古に付き合わされ、休みが休みでなくなるのが常であった。
だが、幸いにも今はヴァンが滞在している。赤毛の少年が自分に構うことはない事をわかっているので、徹夜しても大丈夫だと考えたのだ。
その時に扉が叩かれる。
ヴァンか?とこれを与えてくれた幼馴染の名が咄嗟に浮かんだが、聡明な彼ならば今日はガイがこれに終始する事はわかっているので訪ねてはこない筈だ。
扉の外からは執事のラムダスが声をかけてくる。
慌てて音機関を扉の位置から見えぬ場所に移動させてから、扉を薄く開く。
「ガイ、旦那さまがお呼びだ」
その一言で、先程までの浮かれた思いは一気に萎み、冷水を頭からかけらえたように思考が冷える。
「このお時間にですか?」
一応の抵抗を試みる。
「そうだ。軽装で構わぬから、早く支度をしなさい」と有無を言わせぬ口調で急き立てられる。
一度扉をしめてから、深く深く溜息をつく。チラリと黒い装丁の本に目を走らせる。
「成果、とか言ってたな」と小さくポツリと零す。
よりにもよって今日とは、と陰鬱な思いで手早く支度する。



「遅くなりました」
呼ばれた部屋に足を踏み入れると、公爵はまずラムダスを傍に呼び何かしらの指示を与えてから、彼を下がらせた。
ラムダスが静かに扉を閉めると同時に公爵が口を開く。
「どうだ。少しは勉学に励んだか」
言葉に詰まるガイの様子に満足そうに笑う。
「では、成果をみせてもらおう」と立ち上がり寝室に続く扉に手をかける。


公爵は寝台の端に腰をおろす。
「先日は拙すぎたが、少しは上手になったのか見せてみなさい」と前をくつろいでガイに指示を与える。
ガイは床に跪く。己を奮い立たせる。怯むな。
怯えを見せれば、奴の嗜虐心をいたずらに満足させるだけ。
屈辱的な奉仕を迫られても、己の矜持を捨てはしない。
あの忌々しい本に詳細に書かれていた事を頭の中で反芻しながら、顔を近づける。
手を添えて先端を口に含む。
目を閉じて舌を肉茎に這わせながら根元まで咥え込む。
肉の感触が口に広がり、思わず顔を顰めるが、この男が一度下した命を覆すはずもない。
ならば早くこの行為を終わらせたい一心で、必死に舌を陰茎に絡める。
こみ上げてくる吐き気を抑えながら、カリ部分をゆっくりと一周舌先で舐めながら、口を窄め唇の裏を押し当てるようにして上下に動かす。
口内で硬さと重積を増して行く肉の感触に身体が怖気立つ。
根元まで咥え込む事が苦しくなり、亀頭を上顎に押し付けながら小刻みに振動させる。
一度口から離すと、勃ちあがりつつあるモノの根元付近にゆっくりと舌先をあてて舐める。
その先にある双珠を口に含み舌で転がす。
このまま一息で噛み潰したい、という物騒な考えを棄てきれずに、片方ずつ吸い上げて口を離す。
ガイの唾液でテラテラ光りますますグロテスクさを増したモノに、心の中でありったけの罵声を浴びせながら、再び口を近づけると、頭上から嘲笑が落ちてくる。


「マニュアル通りにしか動けないのか。呆れたものだな」
その言い草にガイが視線を強くして顔をあげると、金の髪を容赦ない力で掴まれる。
「……っつ」
痛みで顔を顰めるガイに公爵は残酷な笑みを浮かべながら
「それではいつまで経っても私は満足出来ぬ。あまり時間もないので手伝ってやろう」
ガイの後頭部の髪を掴んで、無理やり口内に男根を捻じ込む。
ガイが苦しげに顔を顰めるのも構わずに、激しくガイの顔を前後に動かす。
「…んっ……っふっ……っ」
喉奥を突くような激しさに息をする事さえままならない。
口の端から溢れた唾液は顎をとおって豪奢な絨毯を濡らしている。
激しい抜き差しに口内は痺れ、生理的な涙が溢れてくる。
ガイが苦しげな息をつくたびに、口内の重積は増して行く。このサド野郎と心の内で罵る。
唾液とは違う苦味が口に広がっていく。ガクガクと顔を揺さぶられての行為で、意識が混濁しはじめる。
早く終われ、と願いに応えるように、先端が膨れ上がるのを感じる。
ようやくこの行為の終りが見えてきた時に、不意にガイの髪は後ろに強く引っ張られる。
その拍子で公爵のモノから口が開放される。
え?と思う間もなく、びゅっと白濁の熱い液がガイの顔に振りかかる。
「…やめ……」
反射で目を瞑って難は逃れたが、先程まで肉棒を咥えていたため半開きになった口にも入り込む。
ガイの顔を粘ついた白濁液で汚すと、再び口に先端を押し当てる。
「まだ残っている、舐めなさい」
ドロリとした生暖かく、生臭いものが顔を掛けられて、そのショックで思考停止しているガイが、ゆっくりと目を開く。
先端に残った精液を舐めろ、という事だと濁った思考が理解すると、蒼い瞳に冷たい光が宿る。
公爵を睨みつけながら、掻きだすように舌先で先端の割れ目を舐め動かす。
ガイの鋭い視線を受けて公爵は満足そうに笑う。
「もうよい。先に浴室を使うがよい」
その言葉に安堵の息を漏らすガイを嘲笑うように公爵が言葉を続ける。
「汚れた顔を綺麗にして、いつものようにほぐしておくことを忘れるな」
驚愕に見開かれた双眸に、冷笑で返す。
「どうしたのだ。あのような稚拙な口淫で終わると思ったのか」
唇を噛みしめガイは立ち上がって、無言のまま浴室に向かって踵を返す。

ガイの姿が扉の先に消えると、公爵はナイトガウンに袖を通す。
服装を整えると、この長い夜を彩るもう一人を迎えるために執務室へを踵を返した。
口元を嗜虐で綻ばせながら。




終といいつつ、このままおーとり様リクエストの
ヴァンガイ+公爵の話に続きます。
すみません。

大変遅くなりました。
匿名さまから頂きました
「公爵×ガイ 公爵がガイにエッチな本でもっと勉強するように命令します。後日公爵に勉強の成果を見せろと公爵を煽る感じ」
だったのですが……
激しく何か勘違いしたフェラ話(というか、イマラチオ)だし、エロくはないし
おまたせしたのに、この体たらくで本当に申し訳ございません。
色々と考えて取り組まさせて頂きました。
本当に有難うございました。

フリー配布になります





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