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青空の下を一緒に
まさかの2人



この世界に残ろうと決めたけど…ちょっとだけまだ悩んでる。
ここでやっていけるのかとか…。
ブルマは『ここに住めばいい』って言ってくれた。
その言葉に甘えよう。
私には行く所がないから…。
「華月〜?」
ブルマは私を呼んだ。


振り返るとベジータが箱と紙袋をたくさん持っていた。
ビックリしているとベジータが荷物をテーブルに置いた。
ドン…ッ。
「ママこれ僕のもある?」
「トランクスのはこっちよ?」
そう言って小さな袋を渡した。
トランクスは喜んでいた。


そしてオモチャを持って庭で遊んでいた。
「で…これは?」
「これは全部華月の服よ?」
「私の?…こんなにたくさん…」
「貰っておけ」
ベジータはそう言った。
そしてリビングを出た。


ブルマはニコニコしていた。
私は嬉しかった。
「何から何までありがとうブルマ」
「いいのよ、私がやりたくてやってるんだから」
そう言った。
荷物を部屋に運んだ。
そしてブルマに借りている服から新しい服に着替えた。


部屋を出てリビングに戻ると悟空、悟飯、悟天がいた。
「いいじゃない華月、よく似合ってるわよ?」
「華月ちゃん!」
「こんにちは華月さん」
「おっす!華月」
私は軽く頭を下げた。
脚に悟天が抱きついた。


ギュ…ッ。
「華月ちゃんどこか行ったりしないよね?」
「悟天…どうしたの?急に…」
私はキョトンとした。
悟天は泣きそうな顔をしていた。
(何があったんだろう?)
そう思った。


悟飯は苦笑いしていた。
「実は悟天のヤツ夢を見たらしくて…華月さんがいなくなる夢を…」
「僕…華月ちゃんにずっとここにいてほしいんだ」
そう言った。
その気持ちが嬉しかった。
私は悟天を抱っこした。


「そんな心配しなくても大丈夫だよ?ずっとここにいるから」
「ほんとに?」
「本当だよ?約束」
そう言って小指を出した。
そして悟天と指切りをした。
悟飯は驚いていた。
「いんですか?華月さん」


そう聞かれた。
(もう十分気持ちが固まったから)
「いいの」
「これからは毎日華月に会えるんだな?オラ嬉しいぞ!」
悟空はそう言った。
そして喜んでいた。
私は悟天をおろした。


悟空は私を抱き締めようと近づいてきた。
一歩悟空から離れた。
悟空はキョトンとした。
「お?何でオラから離れるんだ?」
「え…別に意味は…」
悟空はまた近づく。
私は下がる。


悟空からかなり離れた。
「何でオラから逃げるんだ?華月」
「だから深い意味は…」
そう言いかけた。
そしてまた下がった。
ドン…ッ。
何かにぶつかった。


「きゃ…ごめんな…さ…い…」
振り返って固まった。
そして目を疑った。
左頬に十字傷…。
私は動けなかった。
「親父」
悟空はそう言った。


立っていたのは紛れもなく悟空のお父さん。
バーダックだった。
(なん…なな…なんで貴方がここにいるんですかーーーーー!?)
私は心の中で大絶叫していた。


バーダック…悟空のお父さんでサイヤ人の下級戦士。
(ちょっと待って…私の記憶が間違っていなかったらこの人は惑星ベジータが消滅した時に一緒に…)
そう思っていた。
(えっ…でもそのあとのエピソード・オブ・バーダックで生きてたよね?しかも惑星ベジータが出来るかなり過去で…フリーザのご先祖様と闘って超サイヤ人になってて…)


私は混乱していた。
バーダックはじっと私を見ていた。
私は言葉がでなかった。
(テレビで見てた時も目力強いと思ってたけど…こんな間近で見たらもっと強い…)
そう思っていた。
悟空はバーダックに駆け寄った。


「珍しいな親父…どうしたんだ?」
「腹へったからブルマに飯食わせてもらおうと思ってな」
そう言った。
ブルマはため息をついた。
そしてキッチンへ行った。
私はさりげなく悟空とバーダックから離れた。
その時腕を捕まれた。


振り返ると腕を掴んでいたのはバーダックだった。
「えっと…あの…///」
「初めて見る顔だな?お前」
そう言われた。
そして顔を近づけてきた。
私はジタバタと慌てた。
「ちょっ…ち…近いです…///」


バーダックは小さく鼻で笑った。
私はキョトンとした。
そしてバーダックの顔を見上げた。
(今この人鼻で笑ったよね…?)
「なんで笑ったんですか…?」
「見つめられただけで顔赤くしたり慌てたりする姿が可愛くてな」


そう言った。
(か…かわ…可愛いって…///)
私は思わずうつむいた。
その時ブルマとロボットがリビングに来た。
「さ、出来たから食べていいわよ?バーダック」
「あぁ、悪いな」
バーダックは椅子に座った。


そしてすごい勢いで料理を食べ出した。
私は油断していた。
隙をつき悟空に抱き締められた。
ギュ…ッ。
「わっ///」
「やっと捕まえたぞ華月」
そう言って笑っていた。


私の心拍数がどんどん上がっていくのがわかった。
脳内が沸騰しそうだった。
体も顔も熱くなってきた。
そして慌てて悟空から離れた。
「華月…?」
「あ…ごめんなさい!」
私はリビングを飛び出した。


悟空はキョトンとしていた。
ブルマは悟空を見た。
「華月と喧嘩でもしたの?孫くん」
「いや…喧嘩も何もそんな話もしてねぇよ…」
そう言った。
そして落ち込んでいた。
バーダックは悟空を見た。


「カカロットのことが嫌いなんじゃねぇのか?」
そう言った。
悟空はズキッと胸が痛んだ。
バーダックはご飯を全部食べ終わった。
ブルマはバーダックの頭を叩いた。
ボカ…ッ。
「いって!何すんだブルマ!」


ブルマは怒っていた。
「自分の息子を落としてどうすんのよ!」
「別にそんなつもりで言ったんじゃねぇよ」
そう言った。
悟空は落ち込んでいた。

(悟空を避けるようなことしてたら嫌われちゃうかも…)
ベッドに座り膝を抱え自分の取った行動に自己嫌悪していた。
そしてため息をついた。
「うぅ…私何やってるんだろう…」
そう言った。
そしてベッドに倒れた。
その時ドアをノックされた。


「ちょっといい?華月」
「え…どうぞ…」
私は起き上がった。
ブルマは中に入ってきた。
そしてベッドに腰を下ろした。
「どうしたの?」
「それはこっちのセリフよ」


ブルマは呆れたような顔をした。
私はキョトンとした。
「孫くんと何かあったの?」
「…何もないよ?」
そう答えた。
(何もないけど…悟空に抱きつかれたりするとドキドキしすぎて…)
そう思った。


「悟空は…?」
「悟天君達と帰ったわよ?」
そう言った。
私はため息が出た。
ブルマが頭を撫でてくれた。
「何があったのかは聞かないけど…華月にそんな顔は似合わないわよ?」


そう言って部屋を出た。
(もっと悟空と普通にできたらいいのに…)
そう思っていた。
「明日悟空が来たら謝ろう!」
そう決めた。
好きな人に嫌われたくないもの。
そしてベランダへ来た。


そこにバーダックともう一人がいた。
私はキョトンとしていた。
(悟空とそっくりな顔がもう一人…)
そう思っていた。
その時目が合ってしまった。
胸がドキッとした。
それは悟空にドキドキするものとは違うドキだった。


その人は無言で近づいてきた。
そして顎をクイッと持ち上げられた。
「うわ…あ…あ…あの…///」
「初めて見る女だな?」
そう言われた。
私は返事ができなかった。
(た…確かこの人は…)


ブルマは慌てて私を引き離した。
グイ…ッ。
「何すんだよ、ブルマ!」
「この子に変なことしようとしないの!ターレス!」
ブルマはそう言った。
ターレスは軽く舌打ちをした。
バーダックは笑っていた。


「こいつには気を付けろよ?華月」
「え…?」
(さりげなく呼び捨てにされた…?)
そう思った。
ブルマはバーダックを睨んだ。
「それはあんたも同じよ!バーダック!」
ブルマから離れた。


そしてターレスを見た。
(どうしてターレスがこの地球にいるの…?)
疑問符がたくさん浮かんだ。
聞きたいことがありすぎた。
「えっと…初めまして…華月です…」
とりあえず挨拶をした。
そしてターレスをじっと見ていた。


(色黒の悟空って感じ…)
「華月に説明してなかったわね?この家にバーダックもターレスも一緒に住んでるのよ」
さらっとそう言った。
私は驚いた。
そして声にならない叫びをした。
(ちょ…ちょっと待って!だってターレスは映画で悟空に…)


私は固まっていた。
「元々は惑星ベジータって星に住んでたんだけど隕石が衝突して消滅したらしいのよ」
「それでブルマに世話になってる」
バーダックはそう言った。
ターレスは黙っていた。
私は叫びたかった。


(それ…隕石じゃなくて消滅させたのはフリーザですからぁぁ!)
そう心の中で叫んだ。
私がこっちの世界に来てから凄いことが起きてるような気がする…。
これって…どういうこと!?

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あきゅろす。
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