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しろの小説(短編)
【高銀】桜舞う季節【攘夷時代】

「銀時ィ、ちょっとココに座ってみろ。正座でだ」

「はァ?なんだよ唐突に。意味分かんねぇ」

「あとで饅頭おごってやるよ」

「…しゃーねぇな。プラス団子で手ェ打ってやるよ。…ホラよ」

「しばらくそのままでいろよ」

「? ……!? ちょっ、た、高杉さん?いったいコレは何してらっしゃるんでしょーか?」

「何って膝枕だろうが」

「いやいやいやいや、さも当然のように言ってるけども、色々と違和感とか感じよーよ。ねぇ?!」

「甘味おごってやるって約束してやったんだから少しは静かにしてろ。……襲ってもいいなら話は別だがな?」

「……はぁ。…ったく、だいたい男が男に膝枕してもらって嬉しいものかねぇ?」

「『男の』じゃなくて『お前の』だからいいんだろうが」

「ぅ……。と、とにかくっ、ちゃんと約束通りおごれよな」

「顔が赤いぞ、銀時」
「うっさいっ!!」



「……綺麗だな」

「あ?あぁ、綺麗な桜だよな」

「そうじゃねーよ。桜もだが、桜にお前の存在が映えて綺麗だと言ったんだ」

「…お前そんなことばっか言って恥ずかしくねーの?」

「俺は思ったことを口にしているだけなんでね」

「どーだか。煽てても何も出ねーし、サービスもしねぇぞ」

「なんなら俺がお前をどう思ってるか証拠を見せてやろうか?」

「いや、いいです。つか、寝るならさっさと寝ろ。膝枕やめんぞ」

「あぁ、じゃあしばらく膝借りるぜ」

「………おやすみ、高杉」



― お ま け ―

「ホントに寝てやがる…」

「…隙だらけじゃねーかコノヤロー」

「………」

「コイツも黙ってればそれなりになぁ…」

「それなりに…なんだ?」

「!? ちょ、おま、いつから起きて…」

「あぁ、お前からのキスで目が覚めた。お前に寝込みを襲われるとはな」

「きききき、気のせいじゃないかな〜?ホラきっと夢だよ。そういうことにしとけ」

「ククッ、俺がお前の感触を忘れるワケ無ぇだろ?」

「んっ…んんっ」

「甘くて柔らけぇな」

「はぁっ…ぁ…、も…離せ」
「残念だがそいつはきけねぇ相談だ。腹ァ括れよ、銀時」

「オメー…、どっちみちこうするつもりだったろ」

「さァ…どうだろうな?」


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