[携帯モード] [URL送信]
準備運動。



午後の体育の授業。
今日は学期始めの体力テスト。



「準備運動はしっかりしとけよー」

「うぃーす」



二人組での柔軟体操、あたしはこれが苦手だ。



「いーち、にー、さーん、しー」


「ごー、ろーく、しーち、はー、っっいだだだだだだっ!!!!」


「どしたー、ぜんっぜん曲がってねーぞ」


「ぎゃっぎゃっ…も、むり!!!」



隆文と組んだのが間違いだった。体の固いあたしに容赦なく体重をかけてくる隆文をはねのけようとするができるわけもなく。



「ほんっとかってえな…お前、けがすんぞ?今は痛いかもしんねえけどこれはやっとかねぇとな!」


「やだやだもう無理、じゃ運動しない!」



本当に痛いんです。あたしは折りたたみ式ではないから無理に折りたたもうとしないでください。



「どうしたのですか?運動しないなんて言って」


「はわわわっ颯斗、助けて!!」


「青空、こいつめっちゃくちゃかってえんだよ、」


「それはあぶないですね、さあやりましょう光さん?」


「え?そらそらもそーゆう感じ?」


「ははは、残念だったな光。観念してたたまれろ!」


「ぎゃー!絶対あんたたち楽しんでるでしょー!!!」




準備運
(……)(なーにすねてんだよ、ほれびろーん)(め!もう知らないんだから!!痛かったんだから!!)(そうですか…、そんな僕たちとはお茶したくありませんよね…すみません、いきましょう犬飼くん)(そーだな、おやつはアップルパイなのに残念だ、悪かったな光)(え、あ、うー…)(泣いた)(え!嘘です!すみませんでした、いきましょう光さん!!)(ぐすっ…うん…)(青空は光には弱いよなー)
 
 
 
 

[*Back][Next#]

17/31ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!