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再会。


「よぉ」


「はぁ」


「なんだよ、はぁって」


「すみません、では失礼します」


「待てって、なんでどっか行こうとすんだよ!」


「いや、特に理由は…」


「俺のこと覚えてっか?」


「覚えてますとも、しげみ……いたっ」


「誰がしげみだ、誰が」


「なんなのさ!まだしげみしか言ってないじゃん!!」


「ガキの言うことはお見通しなんだよ」



授業が終わり、芝生頭があたしに絡んできた。



「しげみ君は初対面で失礼なこと連発して言ったからしげみ君っていうのやめたげない」


「ほーほー、先にしげみっつってきたのはお前だろ?お互い様だ」


「むー…」


「それはそうと、ほれっ」


「のわっ」



しげみ君はアップルパイと緑茶の缶ジュースを投げてきた。



「この前保健室に運んでくれた礼だよ、さんきゅーな!」


「わあっわかってんじゃん!なんであたしの好きなもの知ってるの?ストーカー?」


「ばっか、お前自己紹介で言ってたじゃねーか」


「なんで自己紹介聞いてるの?」


「は?そりゃお前、俺がここのクラスメートだからに決まってんだろ」


「うっそ、神話科!?」


「さっきまで同じ教室で授業してたろーが!失礼にもほどがあるぞー」


「はははっまあ、よろしく!アップルパイと緑茶とおせんべいくれる人は大抵いい人なんだよね!だかはいい人かも」


「ははは、なんだその基準。かもじゃなくていい人なんだよ俺は。犬飼隆文だ、しげみじゃなくてちゃんと名前で呼んでくれよな」


「そっちこそガキとかチビじゃなくて光って呼んでよね!!」



わかったよ、とはにかみながらあたしの頭をくしゃくしゃにする仕種は、子供扱いされてるようでいやだったがどこか居心地がよかった。



「犬飼ーっ!飯食いにいこーぜ!!」


いきなり背の高いゴールデンレトリーバーのような青年が教室に飛び込んできた。



「おっ、この前の子じゃん!!久しぶりー!俺、白鳥弥彦、よろしくー」


「あたし光、よろしくー」


「光、お前今日昼飯どうすんだ?」

「んー?決まってないけど…」


「んじゃいっしょに食うか?白鳥がおごってくれるってさ」


「行く!!」


「は!?」



会。
(隆文、弥彦よろしくーっ)(((かんぱーいっ)))(いいなー、ランチタイムに乾杯も)(うあああっ日向ー!頼むからデザートは勘弁してくれっ!!頼みたいなら犬飼の金でな、なっ!?)(おい)
 

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