こねた
腐男子鼻血生活(晴久、広綱)
全国の同志の皆様、俺の男友達二人は美形カップルです。
……まあ、全ては腐男子の俺の妄想なんだけど。
一人は広綱。天然おばかキャラでほっとけないタイプの顔はカッコカワイイ系。
もう一人は晴久。普段はツンツンしてるくせに、なんだかんだで広綱を助けてやっているツンデレで、顔は綺麗カッコイイ系。
いつも二人(プラス俺)で行動してるし何かとイチャイチャしてるし、ぜっったい二人はできてる!
やっぱりここは、広綱×晴久で天然×ツンデレの王道街道驀地?
それとも晴久×広綱で晴久がサディスティックな攻めで初心の広綱を自分色に染めて×××……!?
キャー身近な二人がそんな美味しいことになってるなんて俺マジ至福!どうしよう!
いっそ今ここでどっちが上でもいいから押し倒せ!
俺に全てを見せろ!
「どうした、秋人」
「い、いや!なんでもっ!」
「ぼんやりしてたら晴久に食われるぞ!」
「自分のでもないのに手を出しそうなのはお前の方だ、広綱」
パシッと広綱の頭を叩く晴久。
叩かれたのににこやかな広綱。
晴久のツンデレをちゃんと理解してるんだな広綱、さすが!
っていうか今の台詞、弁当の話じゃなくて、浮気するのかお前こそ、な恋人同士の会話にしか聞こえない、独占欲萌え!
しかし、いかん、屋上で三人で飯を食っている最中だというのに妄想しすぎたか。
でも、晴久も広綱も俺なんか誘わずに二人きりでご飯食べてそのまま仲睦まじく二人ならんでお昼寝してうっかり抱きしめ合ったりそのままちゅっちゅしたりすればいいのに。
まだ二人っきりだと恥ずかしいとかか?初々しいカップルだなぁそれもイイ!
「……ん?あれ、晴久と広綱の弁当、おかずが一緒だ……」
……おかずが全部同じだと!?
アレ嘘、同棲!?そんな進んでんの!?新婚なの夫婦なの最後までいっちゃってるのっ!?
「ああ、広綱が毎度毎度弁当を忘れて俺に金をせびってくるからな。広綱の分も作って持って来てやることにしたのさ」
「これで弁当を忘れないし晴久の飯はうまいし、一石……一石……一石二鳥だ!」
「馬鹿が。俺は損ばかりだ」
損ばかりなのに作ってやった晴久ナイスデレ!
広綱も晴久の弁当を褒めちゃって惚気か!ごちそうさま!
っていうか絶対二人できてる!
これでできてないなんて認可しない!認めるものかぁぁっ!
「なんなら秋人にも作ってきてやろうか」
「いいえそんな滅相もないッ!!」
そんな二人の愛の結晶をとてもじゃないが俺なんかは口に出来ません!
「そうだ晴久、今日泊まりに行くからな!」
「好きにしろ」
フンと鼻を鳴らして広綱の方を見ずに晴久が答えた。
「……ぐハッ」
なにナチュラルにお泊まりの約束してんのっ!?
え、嘘嘘嘘、全部俺の妄想だと思ってたけどマジにできてんの神様グッジョブ!!
そしてこの感じだと初めてじゃなさそうじゃねぇか熟年カップルだったのか将来を誓い合ったのかそうなんだなマジ神グッジョブ!
「だが騒いだら放り出すからな、広綱」
「晴久の方が声はでかかったぞ!」
「バッ、あれはお前が……!」
真っ昼間から何の話をしてるんだあんたらっ!はれんち!
声っていったらあれだろ?喘ぎ声だろ!それしかない!
つまり晴久の喘ぎ声がデカかったと!それは広綱の攻めがうまかったからだと!なんて淫らな話をしてるんだもっとやれ!
普段大きな声を出さない晴久をそんな乱すなんて広綱、実はテクニシャンか!それともご立派なのか!それで毎回晴久を××して×××して×××にしてるのかぁあああっ!
「ブーーーーッ!!」
「秋人!?」
「秋人!」
真っ赤な鼻血を吹いたら視界が真っ暗になった。
「天海は今日欠勤だ。誰もここへは来ないさ」
「やるなら今しかないな!」
うっすらと萌え魂が疼いて目を覚ますと消毒液臭い保健室にいた。俺の他には男子生徒が二人。
保健室に男が二人で何かをやると言ったらアレしかないだろ不純同性交流!
キャーこれは見逃せない!
少しだけ目を開けるとそこにいたのは晴久と広綱だった。
ホントお前らは俺の萌えの宝庫だなこれからナニする気ださぁ見せろ!
と思っていると広綱がワイシャツを脱ぎだした!
嘘マジで。
お前らホントにそんな仲だったの!?
今まで邪魔してごめんなぁ!これからはこっそり隠密に二人の仲を見守るっていうか萌えの材料にさせてもらいますから安心して××しあって下さいっ!
「晴久!お前も脱げ!」
「おい!自分で脱げる……!」
「相変わらずお前、白いな!」
「馬鹿、秋人の前なのに触れるんじゃない」
ぎゃー薔薇の花園につつまれんとする男子生徒二人が今ここにぃー!晴久が!広綱に!脱・が・さ・れ・たー!
二人の若い肌が露出されて今二人は二人わぁああ!
あ、やべ鼻血が。
「秋人?」
あああ、広綱に俺が起きてんのばれたぁ!
せっかく今からベーコンレタス展開にいきそうだったのにぃ!言ったそばから邪魔しちまったぁっ!ちくちくちくちくちっくしょーっ!
「丁度いいときに起きたな!秋人!」
「ああ。いいタイミングだ、秋人」
「へ?」
どうかんがえてもバッドタイミングだろう!
それとも俺に見せながらの公開プレイかそんな上級者向けけしからんもっとやれ!
「秋人!俺と晴久、どっちが好みだ!」
「当然俺だろうな?このきめ細かい肌、端正な顔、広綱に劣っているところは一つとしてないだろ?」
「なんだと!俺の方が脱いでもイケメンだぞ!秋人好み……のはずだ!」
「は。?」
何言ってんのこいつら。
「秋人、お前は今俺を抱きたいと思っているはずだ。隠してもムダさ」
「こんなナルシストより俺の方を抱きたいに決まってる!なあ秋人!」
「ほぁ?」
今なにが起こってるんですか神様。
「好きだ秋人。お前も俺を欲しているんだろ?」
「好きだ!秋人!選べないなら両方でもいいぞ!」
「な、な、な、」
「両方か。秋人が望むなら、許してやる」
神様、ちょっ、二人の美しい肌と顔が近づいてくる……!たすけて!
俺、BL見るのは好きだけど自分がっていうのは考えたことないからっ!
でも、二人とも美形すぎて臨場感ハンパないっていうか現実かこれ!嘘でしょ!?
「さあ、秋人」
「さあ!秋人!」
「うっ……!」
裸のイケメン二人が迫って来……!
「ブーーーーッ!!」
「秋人!?」
「秋人!」
本日二度目の血の噴水で再び意識が暗闇に落ちた。
神様は腐男子攻めをご所望のようですね、でも俺にはちょっとハードル高すぎますッ!
全国の同志の皆様、ヘルプミー!
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!