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こねた
転生で逆ハで男体化で小十郎夢で
問題:小十郎さんと私だとどちらが女役か。


秋人と申します私も、戦国時代、しかもゲームの中に再び生を受け早数十年。
転生トリップ時に逆ハーレムという、男にモテる補正を神様に貰ったものの男に転生したせいで、男をかしずかせる女王様になる夢を諦め、必死で男から尻を守る毎日。
そんな日々を必死に生き抜き出会ったのが、小十郎さん。
ばかみたいに私に求愛してくる、呪いじみた補正に掛けられた男たちとは違い、彼は普通に優しくて仁義があって格好良かった。
で、惚れて爆発してコクって何故かOKを貰った。
実は彼も補正に掛けられているのかもしれないけれど、もうそんなのどうでもいい。呪いだろうと補正だろうと利用して逃げられないくらい彼を手に入れてやるわ!

……で、冒頭の問題というか疑問に戻る訳なのだけれど、小十郎さんと私だとどちらが女役をやるのだろう。
やっぱり、BL界の帝王とまで言われる人が声をやってる小十郎さんが攻めかな。
身体も彼の方が大きいし、私は元々女だったって意識が強いわけだし。
男になってからも……その、……だし、BLはファンタジーだし、彼を満足させられるかわからないもの。
ああでも男同士だからあそこ使うのか、それは凄く嫌だこの時代ゴムないのに小十郎さんのが病気になったらどうするんだ。


「っは、秋人……」
「小十郎……もっと」

私の名前を呼びキスをしてくる小十郎さんに応えながらも悶々と悩む。

まだキスしかしていないのに、小十郎さんの息はもうだいぶ荒い。
月明かりに照らされた顔もピンクに染まっているのが見え、私の左手が掴んでいる彼の髪もじんわりと汗で湿っている。

もうこれ……ちょっと引き返せないよねぇ、恋人としては。私、さっき「もっと」とか言って煽っちゃったし。
やっぱり無し……とか言ったら傷つきそう、というか私だったら傷つくわ。
私の逆ハーレム補正のせいで忘れそうになるけど男同士で障害があるわけだし。

よし、とりあえず雰囲気に流されてみよう。

変な風に腹を括って、私は小十郎さんの下肢へと手を伸ばす。
その途端、彼の体がびくんと勢い良く跳ねた。

「んあっ!……ばか、急に触るな……」

……なんだ今の声。

さっきまでも小十郎さん、平時の低音イケメンボイスよりは高い上擦った声を出してたけど、なんだ今の声!
更に1オクターブくらい高かったよ!

……かわいすぎるじゃないの!


「秋人?」
「……何だ、さっきの甲高い声は」
「あ……悪ぃ、その、変な声……出して」

心配そうにこちらを見る小十郎さん。

かわいいかわいいかわいい!
あーもう完全にフィルターかかった。小十郎さんがかわいらしくしか見えないわ。
ピンクの泡が周りにほわわーんと飛んでいるような幻覚まで見えてきたよ。

「変な声?まさか。かわいい声の間違いだろう?」
「なっ?俺は男だぞ。それに……んっ!?」

小十郎さんの口を塞いで言葉を遮る。

「私にかわいいと言われてるのに不服だとでも言うつもりか?キスだけで……こんなに、乱れているお前が?」
「……っあ!あああっ」
「ふふっ、体は正直だな。私が好きで好きでしょうがないんだろう?思わずこんなかわいい声が出るほど、感じて、いるんだろう?」

再び口を塞いだ勢いのまま彼を押し倒す。


「お前のかわいいところは私だけが知っていればいい。他の誰にもかわいいと言われるな」
「あっ……秋人っ秋人……!」
「そうしたら私の下でお前のかわいい声をいくらでも引き出して、訳が分からなくなるくらい愛してやるよ、小十郎」




答え:私がかわいい小十郎を攻める。

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あきゅろす。
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