姫と執事の話
4
ここは、どこだろうか、と首を傾げたけれど、すぐに
(まぁ、どうでもよいか)
とリーシャは思った。
どこかはわからないけれど、ふわふわと気持ちのよいところ。
いつまでも、いつまでも、こうしていたくなるようなところ。
だから、何も気にせず、眠ることにしよう。
コロンと横になり、目を閉じた。
ふいに、頭に暖かなぬくもりが触れた。
目を開けなくとも、誰かは分かる。
(サンジェス……)
けれど、ぬくもりはすぐに離れる。
思わず、頬をふくらませた。
もっと、ふれていてほしかったのに……。
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