[long]
廃れた金矢
「ミーは、あんたが嫌いみたいですねー」
「…知りませんよ、そんなこと」
「先輩なんだから、ちゃんと敬ってくださいよー?」
「はぁ……ハイハイ」
なんで先輩に嫉妬されなきゃならんのだ。
僕はなにもしていないのに
ただ
ただ…
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「名前です。これからお世話になります」
「あらまっ!」
「ぬをっ!」
「……嘘だろぉ…」
「ししし、やべ」
「マーモンにそっくりじゃん♪」
金髪の人が言ったマーモンとは、誰なのか。
「ちょっと、ストップですー」
間を割ってはいってきたエメラルドグリーンの人は、僕を一瞬睨み付けて、言った。
「この人はマーモンさんじゃないんですよー?入り浸らないでくださいよー。
ただの新入りなんですからー」
ただの、っていうのにイラッときたけど、本当のことだから仕方ない。
「まぁ、…それもそうだなぁ」
エメラルドグリーンさんの言うことに銀髪の人が頷いた。
「よろしくね、名前ちゃん♪」
まぁ、いいだろう。
「よろしくお願いします」
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あれから、幹部の皆さん方は僕に親しみ、優しくしてくれる。
ただ、
一人を除いては。
「ほんっとあんた、ムカつきますー」
霧の幹部の、フランさん。
さっきも悪態をつかれた。
「はぁ…そんなん知りませんよ…」
これから苦労しそうだな…
(怖いなんて言えません
ミーの居場所が無くなってしまうのが)
(だから、すみませんけど、好きになれません)
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