「セルティ、仕事だよ」
メモを持った新羅が、私にそう言った。
『内容は?』
「運んで欲しいものがあるんだって。因みに依頼主は臨也ね」
『……そうか』
臨也からの依頼か……。また変な物を運ぶんじゃないだろうな……。
アイツからの依頼はきまって後味が悪い。むしろそういう依頼しか、私にして来ない。普通の依頼なんて滅多に来ないから、基本的に苦手である。
「はい、待ち合わせ場所はこのメモに書いてあるから」
『ありがとう』
新羅からメモを受け取ると、服の裾にしまった。
「うん。気をつけてね、セルティ」
『あぁ。じゃあ、行ってくるよ』
「いってらっしゃい」
ヘルメットを被り、部屋から出る。愛馬のシューターをひと撫でしてから、跨がる。
真昼の空の下、私は池袋のとある場所にむかった。
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