「あんたがっ……あんたが変な探り入れようとしたからっ……余計な事を思い出させるからっ……。ムカつくのよっ……!なんでも知ってますみたいなその態度が!
にんげんを全て愛してる?そんなの貴方の自己満足でしょ?自分だけが救われるって思っているんでしょう?楽しいでしょうね、そうやって高見の見物で。なんでも知ってる顔して、肝心な所は何にも知らない。全く、神様気取りもいいところよ。
私は、貴方みたいな奴が一番、
大嫌い 」
全てを吐き出した後、しばらく折原臨也は黙っていた。私の言葉が突き刺さったのか、的を得ていたのか……。前者はきっとないだろう。
沈痛な面持ちで折原臨也は口を開いた。……さて、その口から出るのはどんな言葉なのかしら?
「……そう。確かにその通りかもね。何もかもが俺の自己満足だし、神様気取りってのも間違いじゃない。
でもさぁ、それは君が言えた事じゃないよね」
「……あっそ。それだけ?」
「そうだね……あともう一つ言うなら……、人間らしい君が、全ての人間の中で一番好きだ」
「…………最っ低ね」
搾り出した言葉は、それだけだった。私は逃げるようにして、折原臨也を置いて走った。