DRRR!!夢[臨也] 臨也視点 「……最っ低ね」 雪華はそう言うと、あっという間に俺の前から逃げ去った。 うーん……少し感情的にさせすぎたな。まさかあそこまで険悪になるとは。せっかくいい雰囲気になったのに…… 「ほんと、調子狂うなぁ……」 「へぇ〜、イザイザって、シズちゃん以外にも苦手な人がいるんだ」 「あのね、俺だって人間なんだよ?苦手の一つや二つあるんだ………って、え?」 振り向くと、そこには狩沢とドタチンがいた。 「……誰だと思ってたの?」 「…………」 「まぁそんなの深く突っ込んでやるな」 「えー!!気になるじゃん」 「とりあえず狩沢は先戻ってろ」 「しょうがないな……早くメイトに行きたいから、さっさと切り上げてねー!!」 そう言うと、狩沢は思った以上にあっさりとワゴンに戻っていった。 「何か用でもあるの?ドタチン」 「その名で呼ぶな。いや、用って程じゃないけどよ……さっき誰と話してたんだ?」 「……秘密」 「そうか………。一つだけアドバイスしてやる。泣かすなよ」 「………」 ドタチンは一言そう言うと、そそくさとワゴンに戻った。 泣かすなよ……か。それ、もうちょっと前に言ってほしかったなぁ……。 っていうか、もしかして…… 「さっきの、見てた?」 ワゴンはいつの間にか出発していたようだった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |