「あ、ちょっと頼みたいことがあるんだけど……って、そんな嫌そうな顔しないでよ」
「だってこの前、結局何もなしとか言ったじゃん。今回もそういうのでしょ?どうせ」
「あぁ、あの時の?あれは俺の気まぐれだ」
「アンタの気まぐれに付き合う程、私はお人よしじゃあない」
「臨也って呼ぶ約束」
「で、何よ頼み事って。内容によっては、やってあげてもいいよ」
「……相変わらず素直じゃないねぇ」
「その状態のまま、平和島静雄の前に放り出そうか?」
「それだけは勘弁。絶対嫌だ」
「じゃあさっさと言いなさいよ」
「今日さ、アルバイトの子が二人くらい来る予定なんだよ」
「アルバイト?」
コイツ、アルバイトなんて雇ってたの……?
「でも生憎俺は別の用事が入ってしまってね、ここにいないんだ」
「へぇー、今日いないんだ」
「そこで嬉しそうにしないでよ……。まぁ、そのアルバイトが来たら適当に報告聞いて、俺の机の上にある紙にまとめといて」