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DRRR!!夢[臨也]
 


 そんなことを考えている間も、チンピラ達はねちっこく 色々と言っていたような気がする。

「おい、聞いてんのかガキ!!」

「ん?何?さっさと私の前から消えてくれない?」

「んだとぉ?」

 チンピラ達がキレた。それぞれナイフを取り出し、私にちらつかせる。

「ほら、恐いだろう?今謝れば、俺らも許してあげるよ?」

「なんでてめぇらに謝んないといけないのかわからない」

「うるせぇガキだなぁぁぁぁ!!!!」

 チンピラの一人が、私に向けてナイフを振り下ろそうとした。……よし、上手く避けよう。
 そう思い、避けようとした瞬間、


「おやおや?なんすかこれは?」

「あー、あれじゃない?ナンパ」

「いやいやそれはないッスよ、狩沢さん。どう見たって一人の女の子を取り囲んでるじゃないすか!」

「……あぁっ!!ほんとだ!!ゆまっちすごい!!」


 男と女の声が聞こえた。男の方はハーフのようで、リュックを背負っている。女の方は黒い服に身を包んでいる。
 その二人を見るなり、チンピラ達の顔が少し青くなった。

「チッ……今回はこの辺で引き上げてやる」

「覚えてろよ、このクソガキ!!」

 そう言い残すと、チンピラ達は逃げるように去っていった。

「いやー、危なかったっすね」

「大丈夫?ケガとかない?」

 二人はこちらによってきて、心配そうに私に声をかけてきた。

「ぁ、大丈夫です……」

「それならよかった」

「だめっすよ、女の子一人で路地裏なんて通っちゃ!危ないっすよ!!」

「は、はぁ……」

 まさかチンピラが溜まってるとは思わなかったからなぁ……。

「今回は私たちが見かけたからよかったけど、普通なら誰も助けてくれないからね。今度からは気を付けな?」

「そうします……」

「それにしても今回の俺、かっこよかったっすよね」

「自分でそれを言うかな?まぁ、ほんとはドタチンを呼ぶべきだったんだけどねぇ」

「たまには門田さんに頼らず、女の子を救って見たいじゃないすか!」

「それはゆまっちだけだと思うよー?」

 門田って……聞き覚えあるような、ないような……。




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あきゅろす。
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