DRRR!!夢[臨也] そんなことを考えている間も、チンピラ達はねちっこく 色々と言っていたような気がする。 「おい、聞いてんのかガキ!!」 「ん?何?さっさと私の前から消えてくれない?」 「んだとぉ?」 チンピラ達がキレた。それぞれナイフを取り出し、私にちらつかせる。 「ほら、恐いだろう?今謝れば、俺らも許してあげるよ?」 「なんでてめぇらに謝んないといけないのかわからない」 「うるせぇガキだなぁぁぁぁ!!!!」 チンピラの一人が、私に向けてナイフを振り下ろそうとした。……よし、上手く避けよう。 そう思い、避けようとした瞬間、 「おやおや?なんすかこれは?」 「あー、あれじゃない?ナンパ」 「いやいやそれはないッスよ、狩沢さん。どう見たって一人の女の子を取り囲んでるじゃないすか!」 「……あぁっ!!ほんとだ!!ゆまっちすごい!!」 男と女の声が聞こえた。男の方はハーフのようで、リュックを背負っている。女の方は黒い服に身を包んでいる。 その二人を見るなり、チンピラ達の顔が少し青くなった。 「チッ……今回はこの辺で引き上げてやる」 「覚えてろよ、このクソガキ!!」 そう言い残すと、チンピラ達は逃げるように去っていった。 「いやー、危なかったっすね」 「大丈夫?ケガとかない?」 二人はこちらによってきて、心配そうに私に声をかけてきた。 「ぁ、大丈夫です……」 「それならよかった」 「だめっすよ、女の子一人で路地裏なんて通っちゃ!危ないっすよ!!」 |