[携帯モード] [URL送信]
妻の死。

医者の言葉は今も耳に残っている。

「余命1年と宣告されてから彼女は二年も生きた。きっと凄く楽しい日々だったんでしょう…病を忘れるほどの。」

複雑だった。

果たしてほんとにそうなのだろうか。

『俺が娘に手を出すと思って安心できなかったんじゃないのか…?』

実際、雅樹が
娘に好意を持っていたのゎ
バレバレだった。

…だが…
雅樹は泣き崩れる娘の肩を抱いて
眠るように横たわる妻に誓った。

『梨花は俺が守る。』


『手も絶対出さない。』




『………たぶん。』





『…なるべく。』




『俺…意思よわっ…


半泣きで静かに横たわる妻を見ると
「仕方ない人ね」と
笑っているように見えた。





[*前へ][次へ#]

あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!