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NARUTO
うなじから香る麻薬 R18(編済)

木ノ葉学園は丘高い場所にあり、周りは緑に溢れ敷地も広い事ながら生徒の数も多い。


女子の制服はブレザーにリボンで、男子の制服もブレザーにネクタイ。

可愛らしい恰好良いと評判。受験希望者は多いが偏差値が少しばかり高い。


大勢の生徒の頂点に立つ生徒会長は、毎日書類や立案や行事内容等に多忙。


今日も生徒室にはペンの音、キーボードの音、印を押す音や紙の音がする。


それぞれが職務をしている時、ノックの音が鳴りサクラが立ち上がる。


「はーい・・・ってどうしたのよ?」


『カカシ先生会議になったからって、渡しておいてって。』


はい。書類をサクラに渡したのは同じクラスのナルト。


「ありがとうナルト」


『サクラちゃん、なんか顔疲れてるってばよ』


まぁね、と苦笑を零すサクラをナルトは心配そうな顔で眺める。

「あー、ナルトじゃなぁい」


『イノちゃん?』


どうしたのよ、と肩をぽんと叩くイノの隣には、生徒会長のシカマルの姿があった。


『カカシ先生に頼まれたのを持ってきた。』


「ありがとうねー。もう毎日文章ばっかで嫌になっちゃうわよ」


肩を回しながら、ねぇ、とシカマルを見上げるイノに面倒そうな表情で知るか、とぶっきらぼうに返し中へ入って行った。


『じゃあ俺行く。』


「ナルト!あんた明日ジャージ忘れちゃ駄目よ」


『あ・・・洗濯してなかった』

「お馬鹿っ!」

気まずそうに返すとサクラに頭を叩かれる。

そこに手をやりナルトは唇を尖らせてだってさぁ、と呟く。


「だってじゃないでしょう、手貸しなさい!」


『何するってばよー…』


サクラがお姉ちゃん気質なのは、きっとナルトにしかならない事で


幼なじみで昔からそそっかしく、忘れん坊な性格を熟知している。


胸ポケットからペンを取り手の甲にジャージを洗う。と書いた。


「帰ったら直ぐにやるのよ、この前忘れてキバの借りたんだから」


『わーかってるってばよぅ』


「サクラはナルトのお姉ちゃんよねー」


終始見ていたイノはくすくす笑いながら告げる。

サクラはそれを顔色を変える事なく、慣れよ。と返す。


「・・・てかさっきキバって言ったよね?」


ナルトも帰り作業を始めていた時、イノは思い出して尋ねる。


『えぇ、キバのを借りたわよ?』


どうしたの?と問い返すとイノは机に突っ伏した。
「・・・あいつ、馬鹿だわ」


ぼそりと呟いたイノの言葉に首を傾げる。

そして再びドアが開くとサスケが入ってきた。


「ナルトすげぇいい匂いする、って言ってたもの。」


「するわよ、ナルトは。」


意外な発言にイノは突っ伏していた顔を上げてサクラを凝視する。

勿論耳に留まるシカマルとサスケも動きを止めて耳だけを傾けていた。


「昔からあの子そうなのよ、動いた後は甘い匂いさせてたわね。」


不思議だけど、本人も分からないみたい。

用紙にペンをはしらせて作業を始めるサクラ。


「イノだってするじゃない。花の匂い。」


「そりゃ花屋だからねぇ、でも家はポプリとかだもの。」


ナルトは違うでしょ?

確かに違うけれど、どうしてか不思議な体質をもっているのはナルトだけだった。

「にしても人手欲しい・・・」


イノの呟きは静かな室内にはっきりと響き渡る。

それにつられてサクラもそうね、と動かしていた手を止めシカマルの方を見る。


「──・・・なんだ」

パソコンをしていたシカマルに二人の視線が集まり、邪魔くさくて顔を向けた。

確かに四人での運営は大変で、増やす事を考えたが見合う者がいなかった。


それはどうしてかと言えば、生徒の人気や推薦投票で決まる仕組みになっていた為だった。


募集をかければ当然近付きたい生徒がいる訳で、仕事に支障がうまれてしまう。


だからこそ選ばなければならない。


「仕事出来て気配りが出来て、頭多少良くて・・・っていないの?」


「おまえな、簡単に言うな」


呆れ顔でイノを見るシカマルにサクラはあ、と声をあげた。


「いるわ、一人。」


「だれだれ?!」


思いもよらぬ言葉にイノの表情は明るくなりサクラを見る。

けどなぁ、と渋った顔を浮かべる。


「ナルトなのよね。」


「ナルト?!」


おっちょこちょいな印象しか無いイノからすれば、信じられなかった。


「あの子昔ちょっとあって勉強いい加減だけど、頭はいいわよ。おっちょこちょいだけど、真面目だし気配りなんて凄いわよ。」


幼なじみのサクラが言うのだから本当だろうと思いたいが、そうには見えない。


「ただどこかの会長さんと同じでやる気がねぇ・・・」


「うるせぇよ」


ちらり、と見ると面倒そうな顔を浮かべてパソコン作業を始めた。


「聞いてみる?」

「そうしよそうしよ!」


女子だけで盛り上がるのをシカマルとサスケは黙って眺めていた。




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