NARUTO
四
荒い吐息を繰り返しながら、ナルトは自身の昂ぶりに気付いてしまい、ダメだと分かっているのに触れてしまいそうになった。
頭がぼうっとして、考える事が難しい中で理性と戦う強さが薄れていく。
『奈良、さ・・・っ』
「――ここか?」
空いている手でナルトの昂ぶりに軽く触れると、それだけでナルトの身体は反応してしまう。
『も、やだ・・・さわ、て、奈良さ・・・さわって・・・?』
お願い。今のナルトは薬のせいで色づいているが、そんなもの使わなくても今と同じようになるが、素直さが出ている事に奈良は気付く。
「運転中。」
『やあだあ・・・っ』
ぼろり、とまた涙が落ちた。
奈良の腕に擦り付いて、ナルトは吐息を漏らす。
「もう着くから、我慢、な。」
頭を優しく撫でるも、それすらナルトには快感になってしまってどうしようもない。
奈良のマンションに着くと、玄関まで奈良に支えられながら入った。
「靴、脱げるか?」
『・・・奈良さん』
彼の背中に抱きつくナルト。そしてその手は奈良の服の中へと入って行く。
「ナルト、お前どうした。」
前はこんなにならなかった。
なのに今のナルトは全く違って、こっちが冷静を保たないと無茶苦茶にしてしまいそうだった。
ナルトは自身の昂ぶりを奈良の腰に擦り付けて、シャツの中に入り込んだ手は彼の胸元に触れ、周りを撫でまわす。
『お願い・・・欲しい、これ・・・』
するり、と伸びたもう片方の手が奈良の下半身に触れる。
奈良はナルトの言葉と、艶のある声に頭がくらりとしてしまう。
「だから中に入ってからしてやっから・・・」
な?
振り向いて告げれば、彼を煽るようにナルトは口付ける。口付けて、奈良の身体を触り、ジーンズの中に手を入れ始める。
『・・・だめ?』
だめなの?
悲しげな顔で告げると、奈良は我慢の限界を超えてナルトの腕を取って顔を向けた。
「随分と、誘うのが上手じゃねえか・・・」
こっちは我慢して楽しむ予定だったのに。
『奈良さ・・・入れて、我慢、一杯した・・・』
吐息混りの声に、奈良はナルトのズボンを下げて乱暴に壁に手を突かせ、指が奥まった所に触れる。
「中もさぞかし溶けてるだろうな。」
『は、やく・・・ちょーだ・・・っ』
奈良の猛った自身が宛がわれるとナルトは息を詰まらせた。そして、谷間を開かれずっ、と入り込んでくる。
『っ、あ・・・あああっ!』
ぞくぞくとしたものがナルトの身体を駆け走り、喉を逸らせると、奈良は首元を指先でなぞる。
「・・・なか、どろっどろ」
『ふうあ、あっ・・・ああっ!』
頭がくらくらして、目はちかちかと明滅した。
もっと欲しい。
玄関だと言うのに、誰かが歩けば聞こえてしまう可能性が強い所で、動物的な事をしている。
まるで発情した雄のように、ただ快楽を感じていたい。
薬のせいだとしても、告がれる言葉はナルトの本心。
『あっ、あっ、や・・・ああっ!』
「気持ち良さそうにして、何がイヤだ・・・」
聞けるかよ。
奈良は腰を強く打ち付けて動きを速める。壁に身体を預けるナルトはただ甘い声音を零すだけ。
*********
中に熱いモノを注がれたまま、ナルトは奈良のを咥えこんだままリビングに運ばれた。
朦朧としているナルトを見下げる奈良は、ゆっくりと律動を開始する。
「ナルト、お前隠してること、あんだろ・・・?」
『・・・っ、や、な、ない・・・っん!』
嘘言うな。
シャツを捲られ、乳首を強く抓られる。
「院長の部屋、行って、お前が抱き合ってたって、聞いたぞ?」
『ちが、あっ!やだ、ちがう・・・いたっ!』
もう片方の乳首も同じようにされて、ジンジンと痺れる感覚に見舞われる。
「研修時代から、良く行ってたよな?」
『そ、れは、や!かむ・・・は、ああっ!』
指が外れると、今度は噛み付かれてナルトは腰を震わせる。
「それは、なんだ・・・?」
ナルトに視線を向けると、どこか困惑したような表情を浮かべていて、奈良は唇を肌に付ける。
『やっ、だめっ!・・・だ、め・・・っ』
掠れた声で告げるが、奈良はナルトの肌に痕をつけ始める。
「それはなんだって、聞いてるだろ」
『あ、れは、腕引かれた、からで・・・っ』
「――抱き合うって?」
ちがう、とナルトは頭を振った。
それを見て、奈良はナルトの足を持ち上げ、自身を引き抜いて一気に奥へと突き上げた。
『・・・っ、あ、ああああっ!』
目を丸くして奈良のシャツを握り締めるナルト。
それでも奈良の動きは止まらない。
『や、やめ・・・んあっ、あああっ!』
「お前の中、すげえ締まってんぞ・・・」
付け根を指先でなぞると、ナルトは腰を震わせ奈良を更に締め付けた。
「いう気になったか?」
『だっ、だって・・・おれ、おれえ・・・っ』
瞼を震わせて震える声で言葉にすると、奈良はナルトの唇を指先でなぞる。
「だって、なに・・・?」
『おれ、やだ、みられたく、ない・・・』
瞳にたまった涙が床に落ちた。
そんなナルトを見て、奈良は目許に溜まった涙を拭う。
「孫だって、知られたくないから、だろ?」
『・・・っ!』
なんでそれを奈良が知っているんだろう。
動揺するナルトに、奈良は笑みを浮かべて額にキスをした。
「お前が此処に来る前に、院長から知らされてたんだよ。」
『・・・は?』
さっきまでのやり取りはなんだったんだ?
「お前がその事を気にしてるみたいだからってな。」
『ちょっ・・・じゃあさっきのは・・・っ』
奈良が楽しみたかっただけなのか。
「だってお前可愛いんだもんよ」
『な、ざけ・・・っ、んうっ!』
怒鳴る事を見通していた奈良は、ナルトの口の中に指を入れ、指先で舌を撫でつける。
「口の中も熱いじゃねえか・・・」
『あ、ふうっ、ううっ』
くちゅり、いやらしい音が鳴ってもうすでに頬が色づいているのに、熱が集まる。
「俺たちの関係には気付いてないようだったが、まず分かんねえな・・・あの人は。」
抜け目がない。けれどそれと言ったフレーズはまだ出てきていない。
上も下も、いやらしい水音が鳴り、奈良の動きに合わせてそれは強くなって行く。
「知られたとしても、おれはお前を手放す気なんて、全く無いからな・・・」
『そ、なの・・・いま言うな・・・あ、あああっ!』
ずん、と奥に突かれてナルトは胸を逸らした。
濃密で淫らな時間は、ナルトが怒っても奈良が満足するまで攻められた。
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