NARUTO 四 にこにこした表情でナルトを見るサクラだが、本人は納得が出来ずに顔をあげた。 『生徒会には入らないよ。』 「どうして?」 この笑顔が嫌だな、と頭の中で呟きながら口を開く。 『手伝って欲しい時にいってくれればいいし、それに・・・そう思ってるのサクラちゃんだけだって。』 「な訳無いじゃない。ナルトはちゃんと皆に見せたんだから。」 何を見せたのか解らなくて首を傾げる。 「作業の早さを皆見ていたんですもの。だから言ってるのよ。」 馬鹿ね。と笑うがナルトは眉根を寄せ渋る。 それを見兼ねたシカマルが声をかけた。 「雑用でいいなら生徒会入りは無いぞ。」 「ナルトは雑用レベルじゃないわよ。」 それを面白くないとしたサクラがシカマルに食ってかかると、ため息を零す。 「春野の言い分ばっか通すつもりか。」 「まぁ・・・確かに言えてるわね。」 正論を言われサクラは納得する。 少しだけ重たい雰囲気にイノの明るい声がした。 「いいじゃない、手伝ってくれるって言ってるんだもの。生徒会入りしちゃうと発表しなきゃならないし。」 サクラの肩を叩いてナルトを見るイノ。 どこかほっとした表情を浮かべた。 「お前、やるのか」 『手伝える所はやるよ。』 高圧的な目でナルトを見るサスケだが、ある意味彼も助かった一人なのは間違いない。 「サスケ君部活に出られるじゃない。」 サッカーをしているサスケは、最近休みがちで中々部活に出れていなかった。 「これで少しは皆早く帰れるわね!」 明るい声のサクラに、誰もがそう感じた。 『あの・・・宜しくお願いします。』 頭をぺこりと下げて、ナルトは生徒会雑用をする事となった。 [前へ][次へ] [戻る] |